JEASが福島県浪江町などをまわる第3回ファミリーセミナー
工業会 日本万引防止システム協会(JEAS、稲本義範会長)は、8月1日(金)に東日本大震災で甚大な被害を被った福島県浪江町などをまわる第3回ファミリーセミナー『現地で学ぶ復興支援 現地で学ぶ復興支援 ~共に生きる~』を開催し、ゼロ歳から70代までの男女42名が参加した。工業会として、専門家から復興の学ぶことは後進への指導・恩送りとなるはずであるとし、また現地に行くこと、それ自身が復興の社会的な支援になると考えてセミナーを催した。参加者は「災害は再びやってくることを忘れてはいけない」という教え、協働で復興する姿を現地より学んだ。
当日は午前8時30分に茨城県の牛久駅東口より牛久フェニックスバスで出発した。車中では参加者の自己紹介、能登半島地震の報告があった。経済産業省大臣官房 福島復興推進グループ室長(福島事業・なりわい再建支援室)の大星光弘さんからの講話があった。「これから向かう東京電力廃炉資料館(福島県双葉郡富岡町)は、2018年に、東京電力が原子力事故の記憶と記録を残し、二度とこのような事故を起こさないための反省と教訓を社内外に伝承するための施設として開設しました。道の駅『なみえ』(福島県双葉郡浪江町)は、2020年からプレオープンし、2021年からグランドオープンしました。浪江町の復興のシンボルとして、地域住民の暮らしを支え、新たなチャレンジを支える場所として誕生しました。東日本大震災でどれほどの被害が生じたのか、震災が発生した際に生まれていなかった皆さんは想像が付きにくいと思います。ぜひ今回のツアーで東日本大震災がどういった災害をもたらしたかを学んでいただければと思います」と述べた。
午前11時20分に東京電力廃炉資料館に到着した。
午後1時からは道の駅「なみえ」で昼食をとって、浪江町役場の担当者から復興支援の講話があった。続いて、施設見学を行った。道の駅「なみえ」には2021年12月に開園した「ラッキー公園inなみえまち」が有名で、ふくしま応援ポケモンである「ラッキー」をはじめ、さまざまなポケモンたちが公園遊具のモチーフとなっており、参加者は楽しんでいた。
午後2時10分からは経済産業省派遣者による浪江町内の視察を行った。大平山霊園、請戸小学校、請戸漁港、福島水素エネルギー研究フィールド展望台をまわった。
午後3時20分に現地を出発して帰路についた。
参加した人からは次のような感想があった。
「東日本大震災のことは学校でも習いましたが、請戸小学校を訪問して、津波がこんなに高いところまでこんな強さできたのかと驚きました。僕は、中学校でものつくり部に所属していて、将来は人の役に立つロボットを作ることが夢です。原発の廃炉作業のような危険な作業にもロボットが使われていることを知りました」(中学1年男子)。
「なみえやきそばがおいしかったです。わたしは、つ波のきた小学校が心にのこりました。つ波にたえられる高いたてものをつくれたらいいなと思いました」(小学3年女子)。
「災害の痛ましさを改めて目の当たりにして、改めて考えさせられました。平和に暮らせる日常に感謝し、自分たちにできることをやっていかなくてはと当たり前ですが感じました。大人も子供もそれぞれ学びを得たと思います」(成年女性)。
セミナー開催後、浪江町役場政策推進班の担当者は「ご参加の方々にとって、少しでも浪江町や福島の復興について知る・考えるきっかけとしていただければ、大変嬉しい限りです。また、今回は主に沿岸部を中心に視察いただきましたが、その他にも、浪江町では現在、隈研吾氏のデザインによる浪江駅周辺整備事業や、福島国際教育研究機構の立地に伴う浪江駅西側地区整備事業など、まだまだ多くのプロジェクトが進行中です。今後とも浪江町をはじめ、浜通り地域にも足を運んでいただきたく思います」と述べていた。
この記事を書いた記者
- 元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。
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