日立、コミュニティごとの多様な価値観をリアルタイムに反映できる仮想発電所制御技術を開発
日立製作所は、京都大学と共同で、都市や地域などのコミュニティごとの多様な価値観をリアルタイムに反映しながら、仮想発電所(VPP)を安定的に運用できる新たなシステム制御技術を開発した。本技術は、従来の「経済性最大化」などの固定的な指標だけでなく、CO2削減や利便性など、状況に応じて変化する価値観をシステム制御に柔軟に組み込むことができる。この実現に向け、モデル予測制御(MPC)による動的なエネルギー資源配分と、Preference Learning(選好学習)による価値観の自動反映、さらに安定稼働を実現するロバスト制御技術を開発した。シミュレーションによる検証では、CO2排出量重視で最大約20%削減、コスト重視で約16%低減を達成し、コミュニティごとの異なる価値観に応じた安定運用が可能であることを確認した。今後、さまざまなお客さまやパートナーと連携し、地域参加型の実証を重ねながら実運用での効果検証や技術の高度化を進める。また、AIの活用も取り入れることで、Lumada3.0を支える技術の一つとして、地域社会の多様な価値観を反映したエネルギー運用を推進し、持続可能な社会と人々の豊かな暮らしの実現に貢献する。
この記事を書いた記者
- 元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。
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