東武と日立、車両メンテナンスDX で協創
東武鉄道と日立製作所は、持続的な鉄道事業の確立に向けて車両メンテナンスのDX を推進するため、日立がグローバルに展開するデジタルアセットマネジメントプラットフォームHMAX を活用した協創に取り組むことに合意したと発表した。日本の鉄道事業者がHMAX を最大限に活用する、初の取り組みとなる。
両社は、「車両検査の自動化」「人の作業の最適化」「現場力の向上」の3 つの観点で、デジタル技術を活用した業務改革を推進することで、現場の課題解決を実現し、持続的な鉄道事業の確立に向けて取り組む。
少子高齢化による労働人口の減少や雇用流動性の高まりなどにより、車両メンテナンスをはじめとする鉄道オペレーションに関わる人材の確保が大きな課題となっている。こうした社会課題に対し、東武鉄道では「持続的な鉄道事業の確立」の実現に向け、デジタル技術の活用による業務効率化により、人が創造的な仕事に注力できる環境づくりを推進することで、社員のスキルとエンゲージメントを向上させつつ生産性を高め、人材の獲得と定着の強化を実現し、鉄道事業の持続性を高めることをめざしている。
日立は、AI と自社の豊富な知見を組み合わせ、新たなサービスを提供し社会インフラの変革をめざすLumada 3.0 を展開している。Lumada 3.0 を体現するソリューション群HMAX は、さまざまな分野の課題解決を推進している。鉄道事業においては、列車、信号、インフラ管理を最適化するオールインワンのデジタルアセットマネジメントプラットフォームとして世界で約2000 編成・8000 両以上に導入されており、日本でのさらなる展開に注力している。
東武鉄道のビジョンの実現にむけて日立のHMAX ソリューションを活用し、デジタル技術の活用による業務効率化を両社は推進する。業務効率化だけではなく、現場とそこで働く人々に焦点を当てた改革を進めることで、魅力的な職場環境の創出と従業員のスキルとエンゲージメント向上による人的資本の強化を進め、今後も安全・安心・快適な鉄道運行
の実現をめざす。
写真は 車両メタバース
この記事を書いた記者
- 元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。
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