日本無線、上位互換性を持つミニサテ

 メディア&エンターテインメント産業分野における日本最大級の総合イベント「Inter BEE 2025」(インタービー 2025)が11月19日から21日まで幕張メッセ(千葉市)で開催された。主催は一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)。
 日本無線(JRC)は、無線LANやLTE網を活用し、さまざまなモバイルデバイスを柔軟に接続できる業務用連絡通話システム「エアマルチトーク」などを展示した。スマートフォンやタブレットを利用して、局内外や遠隔地間でシームレスな音声通話を実現。中継現場や災害対応、報道取材など、放送現場の多様なコミュニケーションを支援し、業務の効率化とDX化を推進する。
 さらに、「一等無人航空機操縦士」の実技審査環境を忠実に再現し、高い操縦技量の習得を可能にする最新ドローンシミュレーター「SKY COACH X」も出展。放送関連業務や設備点検などへの活用を提案した。
 長年展開している「JBS-203シリーズ」の送受信装置/送信装置と互換性を持つ新開発のデジタルテレビ中継送信機「2037形互換機」も展示した。既設設備との親和性を維持しつつ、より高効率・高信頼な運用を実現している=写真。
 「展示したデジタルミニサテ送信機は、従来の『JBT-300シリーズ』と上位互換性を持つ製品です。各ユニットは性能・外形の互換性があり、スムーズな部分更新(新旧混在運用)を可能にします。改良された補償機能、および品質監視機能を搭載。より安定した運用を可能にします。基本部にログ機能を搭載。自然復旧や再現性の無いトラブルに対して迅速な原因究明が可能となります」(日本無線)。
 

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田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。