テレビ朝日クリエイト、野球中継リアルデータ連携

 メディア&エンターテインメント産業分野における日本最大級の総合イベント「Inter BEE 2025」(インタービー 2025)が11月19日から21日まで幕張メッセ(千葉市)で開催された。主催は一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)。
 テレビ朝日クリエイトは、進化した「日本製クラウド型テロップシステム mashup(マッシュアップ)」「AI生字幕制作システム J-Tac Pro(ジェイタック・プロ)」などを展示した。また、「mashup」と「J-TAC Pro」を連携させて、話した言葉を即座に映像合成できるシステムも展示した。
 なお、「AI生字幕制作システム J-Tac Pro」は、INTERBEE AWARD 2025で審査員会賞を受賞した。
 リアルタイムテロップ 簡単作成ツール「Live UI」は、昨年のInterBEE 2024で好評を得たツールがさらに進化した。ノード編集で、より簡単な設定でデータ反映が可能。表機能追加で、レイヤーと表の紐付けが可能。現場での操作性と表現の幅が大きく向上した。
 『マルチアスペクト同時出力対応』は、縦画面のテロップ演出に対応。横型で作成したテロップを簡単設定で縦画面にも同時送出可能。デモンストレーションも行った。
 記者が注目したのは『各種イベント・スポーツでのリアルタイムデータ連携』。データスタジアム社の「XPark」モバイル版と連携した「mashupスポーツコーダ」を展示。スマホからのデータ登録と連動する、新しい運用形を紹介した。
 「独立リーグやアマチュア野球などの大会において、データ入力アプリを主催者・大会関係者に貸与し、関係者の方々で入力します。入力したデータを既定の配信仕様に合わせて速報配信することで、大会特設サイト内などでの試合速報を実現します。打席結果入力では、入力作業自体は比較的簡単。従来、速報することが難しかった小規模な大会でも、入力人員を確保することで実現できます。自身のスマートフォンを利用いただくことも可能です。人員の少ない地方局やケーブルテレビ局の高校野球中継に最適です」(テレビ朝日クリエイト)。

この記事を書いた記者

アバター
田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。