花岡無線電機、Dante―ST2110変換BOX

 1925年に創業し、今年、創業100周年を迎えた花岡無線電機は、「Inter BEE 2025」に出展し、「Dante」機器と「ST2110」機器を相互で音声信号の入出力が可能な新製品『Dante―ST2110変換BOX』などを出展した。
 また、同社ブース内では特設スタジオを設置。今年7月に開催した花岡無線電機100周年記念イベント「Sound Letter 2025」に出演した、シンガーソングライターのトダタダシさんを迎えて、花岡克己代表とのラジオDJ風のトークショーを開催した。
 『Dante―ST2110変換BOX』は、前面パネルで入力64ch分のバーメーターを表示し、スイッチでDanteとST2110―30の切り替えが可能だ。さらに音声を選択しモニターすることができる。Dante・ST2110―30どちらもPrimary・Secondaryの2系統を用意している。EIA1Uハーフサイズのコンパクトな設計。2台連結及びラックマウント金具を使用することでラック実装も可能だ。T2110―30のカードをDanteカードに変更することで、Dante2系統の橋渡しができ、Danteネットワークを切り分けて運用可能だ。
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 また、テレビスタジオ向けにEmber+制御のFUシステムを製作する『AoIP FU SYSTEM』の納入事例を紹介した。
 主な特長は、ST2110―30に対応したFUシステムで、1Uのインターフェースパネルで4台までFUBOXが接続可能。個々のFUにて16chの送り返し音声MIXがモニターできる。インターフェースにて、ST2110―30をDanteに変換しFUBOXと接続することで16chの送り返し音声、BTMICの出力を行っている。FU及びCUEのON/OFF制御はEmber+でおこなっている。16ch送り返し音声のMIXをモニターすることができる。
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 中でも注目を集めたのはスマートフォンの音声をTRRSからXLRに変換する2/4WP―1000[スマートフォン用TRRS―XLR変換機]。スマートフォンの音声をTxとRx別々にXLRで出力が可能とする変換機。4極ミニジャックにすることで、各種スマートフォンに対応できるようにしている。USB―C→TRRS、ライトニング→TRRSの変換ケーブルが付属している。
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 このほかAoIP(Dante/ST2110) 信号をAESに変換するDante/ST2110―AES変換パネル【参考出品】は、DanteもしくはST2110―30信号をAES(110Ω)に変換するパネル。

写真は『Dante―ST2110変換BOX』

この記事を書いた記者

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田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。