富士通など、偽・誤情報や新たなAIリスクに対応する国際コンソーシアム

 富士通は、生成AIの急速な進化によって顕在化している偽・誤情報やセキュリティリスクといった社会課題の解決を目指し、信頼性と安全性を兼ね備えたデジタル社会の実現を目的とした新たな国際コンソーシアムを創立すると発表した。本コンソーシアムには、金融、保険、メディア、エンターテイメント等の様々な業界の最先端企業が参画し、世界中の最先端技術と知見を結集することで、単一組織では困難な革新的かつ包括的な解決策の実現を目指す。
 本コンソーシアムは、クロスインダストリーのユーザー企業、エンジニアリングパートナー、技術IPプロバイダ、データ保有企業など、多様なプレーヤーが参画し、各構成員が技術力や課題・ニーズを持ち寄り、新たなアイデアを創出する共創の場を提供することで、社会実装を推進する。また、世界最高精度のコア技術を柔軟に組み合わせ、イノベーションを創出するための知的財産プールを構築・活用する。本コンソーシアムは国内・欧州での活動から始め、インドを始めとするアジアや北米へと拡大し、グローバルな連携を通じてAIの倫理的利用、安全保障、偽情報対策に関する国際協調を促進する。
 本コンソーシアムは、早期に具体的なアプリケーションやサービスを創出し、その活用事例を国内外に迅速に展開することで、偽・誤情報対策やAI技術の信頼性と安全性を高める技術IPの普及を目指す。

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田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。