富士通、人とロボットが共存・協働する未来を拓く空間World Model

 富士通はこのほど、AIが現実世界の物理法則を理解したPhysical AIの研究を発展させるべく、同社の強みである空間認識技術をベースに人とロボットの相互作用を想像できる空間World Model技術を開発したと発表した。本技術により、空間内の人・ロボット・物体の未来の状態を推測して、従来では困難であった自律ロボットの衝突回避、複数ロボット間の最適な協調動作を実現する。
 本技術は、空間カメラとロボットカメラを統合して、動的に変化する人・ロボット・モノの相互作用をリアルタイムに把握する空間World Modelと、空間World Modelに基づき人の行動意図を推定して未来の状態を想像し、自律ロボットの衝突回避や複数ロボット間での最適な協調動作プランの生成する技術からなる。
 これらの技術により、学術的な公開ベンチマークデータにおいて、人の行動意図推定精度を従来の3倍精度向上(同社比)することを確認した。
 本技術は、2026年1月6日から2026年1月9日まで米国ラスベガスで開催されるCES2026にデモ出展する。また今後同社は、2026年度中にFujitsu Technology Parkなどを活用して技術実証を進める。

 写真は 12月2日にFujitsu Technology Park(川崎市)で開かれた「Fujitsu Technology Update」での ロボットの共存のデモ

 

この記事を書いた記者

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田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。