NEC、企業ノウハウをAIエージェントで自動抽出

 NECは、12月3日に玉川事業場(神奈川県川崎市)で、「NEC Innovation Day 2025」を開催した。研究開発と新規事業における戦略説明と、AIを含む最新技術・ソリューションをデモ展示で紹介した。
 デモ展示した『「世界初」人間を超えるタスク成功率の業務自動化エージェント技術「cotomi Act」』は、ノウハウを「活かす」から、「動かす」へ。企業や業務を理解した自律エージェントが業務を代行する。
 業務自動化エージェント技術「cotomi Act」を、ソフトウェアやコンサル・運用保守サービスと組み合わせたソリューションとして2026年1月より提供する。
 ここでの課題と背景は、プロジェクトのスケジュール管理など、デジタル業務におけるノウハウや手順は個人に蓄積されやすく、組織全体での共有や標準化が不十分。従来技術では画面構成が変更されるたびに再設計が必要となり、運用コストや手間が大きな負担となっている点。
 この技術の特長は次の通り。
 ▽臨機応変な高性能エージェントが幅広い業務を自動化
 RPAでは対応の難しかった「状況に応じて柔軟な判断の求められる非定型業務」に対しても、高性能エージェントが臨機応変に業務を代行。
 ▽教え込み不要。ユーザの行動からノウハウを自動で抽出
 面倒な教え込みやマニュアルの作成を必要とせず、普段通りに仕事をすれば、cotomo Actが業務プロセス・ノウハウを学習。「動く」ノウハウを組織で共有可能に。
 ▽企業のルール・ポリシーを考慮し、安全・安心に運用可能
 企業毎のガバナンスや社内ルールを考慮し、エージェントが動作するよう設定・運用を実施することで、安全・安心に自律エージェントを利用できる。

この記事を書いた記者

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田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。