富士フイルム、ドローン空撮点検の効率化をサポート
富士フイルム(東京都港区、後藤 禎一代表取締役社長・CEO)は、1億200万画素ラージフォーマットセンサー採用のミラーレスデジタルカメラ「FUJIFILM GFX100S II」が、3次元モデル生成ソフトウェアを提供するPix4D(東京都渋谷区、アンドレイ・クレイメノフCEO)のソフトウェア「PIX4Dmatic」のサポート対象カメラとなった。
これにより、「GFX100S II」とドローンを組み合わせて撮影した空撮画像から簡単に高精細な3次元モデル生成ができ、プラントやインフラ施設での効率的な点検業務をサポートする。
近年、プラント設備や社会インフラの老築化が進展する中、維持管理のための点検の重要性が増している。さらに、少子化による作業員不足や作業コストの上昇などにより、ドローン点検への需要は大幅に高まっている。当社は、2024年から国内のドローンメーカーと協業するなど、「GFX100S II」を用いた高精度ドローン空撮点検に関する検証を進めてきた。「GFX100S II」の1億2百万画素を活かしたドローン空撮は、高所や、人が近づけないエリアの点検において近接目視と同程度の精度の画像が撮影できることから、点検事業者やプラント管理企業などユーザーの方から好評を得ている。
「GFX100S II」に対応した「PIX4Dmatic」は、高度な次世代フォトグラメトリ(SfM:Structure from Motion)解析技術を活用し、高精度な3次元モデルを生成できるソフトウェア。「PIX4Dmatic」で処理することで、俯瞰的な画像と超高精細な詳細画像の二つを兼ね備えた3次元モデルが容易に入手できる。無数の配管や建屋が組み合わさったプラントなど、複雑な構造の施設でも3次元モデルを簡単に作ることができ、点検業務の効率化を実現する。さらに、AI検知ソフトなどとの組み合わせによるソリューションの展開など、さらなる効率的な点検の実現をサポートする。
※ラージフォーマットセンサー 対角線の長さが55mm(横43・8mm×縦32・9mm)で、35mm判の約1・7倍の面積を持つイメージセンサー。
※PIX4Dmatic Pix4D社ソフトウェア名称。日本語を含む12か国語に対応。
※次世代フォトグラメトリ ドローンなどを使用して撮影することで、異なる視点の画像データから3次元形状を復元する技術。
ミラーレスデジタルカメラ「FUJIFILM GFX100S II」は、1億200万画素ラージフォーマットセンサーを搭載、専用の交換レンズとの組み合わせで超高解像画像の撮影が可能。2600万画素APS―Cサイズセンサー搭載カメラと比較して約4倍の面積の撮影が可能なため、ドローン搭載時の撮影時間を短縮できる。また、重量は約883g(本体のみ)と極めて軽量であるため、民生用カメラシステムのままでドローンに搭載でき、コストパフォーマンスにも優れている。同社は、「GFX100S II」に対応した、カメラを遠隔操作するためのLinux版SDKを提供しているため、ドローンに限らず、車両やロボットを使った撮影にも使用できる。

この記事を書いた記者
- 放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。
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