古野電気、時刻同期用GNSS受信機を強化
古野電気(兵庫県西宮市、古野幸男代表取締役社長執行役員)は、 時刻同期用GNSS受信機「型式:GT-100」「型式:GT-90」「型式:GT-9001」シリーズにおいて、 認証機能(OSNMA/QZNMA)の追加と、ジャミング・スプーフィング対策の大幅強化を実現した 新ファームウェアの提供を開始すると発表した。
通信・金融・電力などの社会基盤を支える分野では、GNSSの脆弱性が大きな課題となっている。同社は、ノルウェーで開催された世界最大級のGNSS耐性試験「ジャマーテスト」において、実際の攻撃環境下で検証を重ね、重要インフラに求められる高い堅牢性と信頼性を実現した。
ジャミング・スプーフィングは、ジャミングはGNSS信号を妨害する電波を指し、スプーフィングとは悪意を持った者が意図的にGNSS信号を模倣・放送することを指す。
主な新機能は次の通り。
▽認証機能(OSNMA/QZNMA)の追加
Galileo(欧州のGNSS)およびQZSS(日本の準天頂衛星システム)からの認証メッセージにより、航法メッセージの真正性を確認し、スプーフィング攻撃への耐性を強化
▽ジャミング・スプーフィング対策の強化
多様な妨害信号を高精度で検出・排除し、安定した時刻同期を実現
▽その他の機能強化
・高度制限の撤廃による成層圏等での利用拡大
・TAI時刻出力機能の追加
・多様なデータフォーマット(RTCM10403.3、RINEX4.1、バイナリ)への対応
写真は ノルウェーで開催された世界最大のGNSSテストイベント「ジャマーテスト」での実験風景
この記事を書いた記者
- 元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。
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