富士通、グリーン鉄価値流通で調査事業

 富士通は、鉄鋼業界におけるグリーン鉄の価値流通に関する調査事業を 2025年12月より開始したと発表した。本事業は、2025年11月に経済産業省が推進する「サプライチェーン間での鋼材と紐付いたグリーン鉄情報の伝達に係る調査事業」に富士通が採択され、実施するもの。
 本調査事業は、環境負荷低減の観点から近年注目が高まっているグリーン鉄について、富士通のCO2排出量削減素材に関する知見、およびブロックチェーン技術やデータ流通基盤に関する知見を活用し、グリーン鉄が持つ環境価値の真正性と取引の秘匿性を担保しながら、データを安全に流通させる実証実験。
 鉄鋼メーカーがグリーン鉄製造を通して発行する削減証書などの環境価値が、複製や毀損により価値が増減することなく、サプライチェーンの上流から商社や需要家などの下流にわたって流通するための仕組みの検討と、その仕組みを適用した際に発生する、現在の商慣習や各事業者の業務上の課題を確認することを目的としている。
 実証実験では、同社の企業・業種を横断したデータのトレーサビリティを確保し、グリーントランスフォーメーションの実現を支援する「Uvance」のオファリングSustainability Value Accelerator」を活用して、データ流通基盤の環境を構築し、各鉄鋼メーカーの協力の元、第三者認証を取得した削減証書を流通させ、環境価値の一意性の担保、二重販売の防止、中間財業者を経た際や異なる商流を経由した際の価値の維持について、検証する。
 鉄鋼業界を起点とした製造業全体の脱炭素化を加速させ、持続可能なサプライチェーンの構築を目指す。

この記事を書いた記者

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田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。