文京区、ブルーイノベーション、JUIDAが災害時ドローン支援協定

 東京都文京区は、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA、東京都文京区、鈴木真二理事長)、ブルーイノベーション(東京都文京区、熊田貴之代表取締役社長 最高執行役員)と「災害時等におけるドローンによる支援活動に関する協定」を締結した。1月26日に文京シビックセンター(東京都文京区)で締結式を開催した。
 主な協定内容は次の通り。
 ▽文京区内の被災地等におけるドローンによる調査、情報収集、広報及び物資の運搬▽活動の実施に当たり必要となる操縦者の派遣、機体の提供、許認可等の手続及び他機関との調整▽得られた映像等の提供▽災害時等のヘリとドローンの航空運用調整の支援。
 同区では、災害時等における区内の被害状況の迅速な把握、情報収集や避難所等への速やかな物資の運搬など、より実効性の高い応急復旧活動に向けて、区内企業をはじめとする関係団体との連携強化に取り組んでいる。
 今回は、区内に拠点を置くブルーイノベーション、一般社団法人日本UAS産業振興協議会と東京23区の間では、文京区が初めてとなる災害時等におけるドローンを活用した支援を行う協定を締結したもの。

 成澤廣修文京区長は次のように述べた。
 災害時においてドローンを活用した現状把握、そして災害支援にどう結び付けるかは、全国の自治体でもそれぞれ取り組みを進めている内容です。文京区内というか、都心エリアは日常的にドローンを飛ばすことが制限をされていることもあって、一部の自治体ではドローンの操縦資格を取るために職員を派遣したりと、いろいろな研修をさせたりすることに取り組んでいる自治体もありますが、幸いにも文京区本郷にブルーイノベーション、JUIDAが所在をしているご縁をもって、今回の協定締結の運びとなりました。
 私どもも山坂の多い街で、高低差が東京の中でもとても多い街で、住宅街や高層ビル等もある中で、ドローンを活用して災害時の状況を把握して、的確な支援につなげていくことはとても大切なことだと思っています。今回の協定締結を踏まえて、今後、平時にも協力関係のもと様々な研修等を行わさせていただきたい、備えていきたいと思いますので、両者の方々には今日を契機に末永くお付き合いいただけますことをお願い申し上げます。

 ブルーイノベーションの熊田社長は次のように述べた。
 当社は本社を文京区に構えており、今回、まさに文京区における防災対応力の向上に当社が取り組んできた社会課題解決型の事業において、防災分野におけるドローン活用の社会実装の知見を通じて貢献できることを、大変意義深く受け止めています。本社を構える企業として、もしこの町で災害が起きたら自分たちはどう動けるんだろうか。その問いに実装で答える協定だというふうに受け止めています。
 防災の分野で重要なのは、発災直後に実際に動けるかどうかと考えています。ドローンは、飛ばすこと自体が目的ではなくて、災害時に確実に機能する手段として活用できてこそ意味があると考えています。そのためには、平時からの備えや実際の運用を見据えた体制づくりが欠かせないと考えています。本協定は、文京区様、JUIDA様と連携しながら、そうした体制を形にしていくための枠組みだと考えています。
 文京区という都市でこのモデルを形にできることを一つの起点として、今後、都市型防災におけるドローン活用の社会実装をさらに広げていきたいと考えています。本日の協定締結を契機に、関係機関の皆さまと連携しながら、災害時に実際に役立つ取り組みを着実に重ねていきます。

 鈴木JUIDA理事長は次のように述べた。
 日頃からお世話になっている地元の文京区の安全安心に対して、我々の持つドローン技術で貢献できることは、組織としてこの上ない喜びであり、大きな社会的意義を感じているところです。JUIDAはこれまでドローンによる災害支援対策を全国で推進してきました。その中でも、いつ起きてもおかしくない首都直下型の地震への対応は最優先かつ喫緊の課題として捉えています。今回、JUIDAとして、東京都内の自治体では初めて文京区様とこのような協定を締結させていただくことは、都内全域の防災力を高めるための歴史的な第一歩になると確信しています。
 今回、パートナーとなっていただくブルーイノベーション様は、JUIDAがこれまで出動しました能登半島地震、また能登の豪雨水害、埼玉県八潮市の道路陥没事故、そして先日の山梨県大月市の山林火災とこういった数々の現場において、真っ先に駆けつけていただき、献身的に活動をしていただいた企業です。現場での豊富な経験と高度な技術を併せ持つ同社には、JUIDAとしても全幅の信頼を寄せているところです。
 ドローンはご承知のように、迅速な情報収集、また物資輸送など、災害時の目であり、手足であるとこういった大きな可能性を秘めています。本協定を機に、3者の連携をより強固なものとし、文京区民の皆さまの命と暮らしを守るために最大限の努力を尽くす所存です。

写真は (左から)熊田社長、成澤区長、鈴木理事長

この記事を書いた記者

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田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。