ローカル５Ｇ用無線局免許聖マリアンナ医科大などに付与関東総通局

ホーム＞ Unknown ＞ローカル５Ｇ用無線局免許聖マリアンナ医科大などに付与関東総通局

ローカル５Ｇ用無線局免許聖マリアンナ医科大などに付与関東総通局

2022.11.21

　総務省関東総合通信局（新井孝雄局長）は､総務省が行う令和４年度「課題解決型ローカル５Ｇ等の実現に向けた開発実証」で用いる無線局の免許申請者であるＮＨＫエンタープライズ（松本浩司社長）、住友商事及び学校法人聖マリアンナ医科大学（明石勝也理事長）に対し､11月16日免許を付与した。　免許を付与した免許人の名称､利用する周波数、無線局の種別・局数、本無線局に係る実証実施地域は次の通り（50音順）。なお、今回の免許により令和４年度課題解決型ローカル５Ｇ用無線局は５者に付与している。　①ローカル５Ｇを活用したドラマ映像制作の合理化に向けた実証＝株式会社ＮＨＫエンタープライズ、４・８ＧＨｚ帯、実験試験局・２４局、茨城県つくばみらい市（ワープステーション江戸）。　②複数鉄道駅及び沿線におけるローカル５Ｇを活用した鉄道事業者共有型ソリューションの実現＝住友商事、４．８ＧＨｚ帯、２８ＧＨｚ帯、実験試験局・１１局、東京都目黒区（東急電鉄自由が丘駅）〈神奈川県横浜市（東急電鉄菊名駅～妙蓮寺駅間の線路区間、横浜駅、菊名駅、横浜高速鉄道横浜駅）〉神奈川県横浜市に設置する無線局については、申請処理中）。　③ローカル５Ｇを活用した大都市病院間の広域連携による救命救急医療の強靭化と医師の働き方改革の実現＝学校法人聖マリアンナ医科大学、４・８ＧＨｚ帯、実験試験局・１１局、神奈川県川崎市（聖マリアンナ医科大学病院、川崎市多摩病院）。　　　　◇　３件の実施体制、実証概要、技術実証は次の通り。　①NHKエンタープライズ（代表機関）、NHKテクノロジーズ、NECネッツエスアイ、FLARE　SYSTEMS、stu、クニエ。近年、若年層を中心に「テレビ離れ」が顕在化しているところ、放送市場規模及びテレビ広告市場規模が縮小するとともに、番組制作費の減少や、それに伴うコンテンツ品質の低下という課題が存在▽撮影映像等の無線伝送による撮影業務の合理化・高度化、リアルタイムVFXシステム（撮影時のカメラ位置・角度等のデータを伝送し、リアルタイムにCG映像を合成するとともに合成したCG映像をリアルタイムに確認することを可能にするシステムのこと）を活用した編集業務の合理化・高度化及び、複数映像の同期・スイッチングによる訴求力のあるコンテンツ制作の実証を実施▽テレビ放送開始以来のケーブルを前提とした業務の変革によるコスト構造の改善及び、コンテンツ品質の向上を実現。広大かつ建物が点在する屋外ロケ施設における分散アンテナシステムを活用した柔軟なエリア構築や、同期局と準同期局が隣接した環境での干渉影響評価・干渉軽減手法の検討を実施。周波数：4・8―4・9GHz帯（100MHz）、構成：SA方式・利用環境：屋外。　②住友商事（代表機関）、東急電鉄、横浜高速鉄道、SCSK、JR西日本、OKI、富士通、京セラコミュニケーションシステム、サムスン電子ジャパン、伊豆急行、JR九州、名古屋市交通局、西日本鉄道、首都高速道路、東急、イッツ・コミュニケーションズ、Sharing　Design、グレープ・ワン、Insight　Edge。鉄道インフラや車両のメンテナンス業務においては、少子高齢化等を原因とした就業者不足に直面。また、ホームドア整備によりホーム上の安全性は向上する一方、ホーム上以外での事故発生率は横ばい状態という課題が存在▽鉄道駅及び沿線にローカル5G環境を構築し、車載カメラとAIを活用した沿線設備異常の自動検知及び沿線カメラとAIを活用した線路敷地内監視の実証を実施▽鉄道設備の保守高度化や異常の自動検知を通じた列車運行の安全性向上、安定輸送の継続を実現。駅・線路における電波漏洩抑制を考慮した線状エリア構築手法の確立のため、鉄道駅における建物侵入損に着目した電波伝搬モデルの精緻化や、分散アンテナシステム、漏洩同軸ケーブルを用いたエリア構築の実証を実施。周波数:4・8―4・9GHz帯（100MHz）、28・2GHz―28・6GHz帯(400MHz) 、構成:SA方式・利用環境:屋外、半屋外、屋内。　③トランスコスモス（代表機関）、NTTコミュニケーションズ、聖マリアンナ医科大学、川崎市。近年、救急医療需要が急速に増大している中、救急患者の適切な受け入れ体制の強化が求められる一方、少子高齢化による医師不足や医師の長時間労働という課題が存在▽院内の救急医療センター等にローカル5G環境を構築し、高精細映像のリアルタイム共有による救急搬送の高度化・効率化、360度カメラ等を活用した遠隔医療支援及び自律走行ロボットによる院内患者移動の実証を実施▽地域医療機関の連携や医師・看護師等の働き方改革を通じた質の高い医療体制の構築を実現。複数の壁面、フロア、建屋で構成された大規模病院におけるエリア構築の柔軟性向上を目的に、分散アンテナシステム及び中継器を用いたエリア構築を実施。周波数：4・8―4・9GHz帯（100MHz）、構成：SA方式・利用環境：屋内。

投稿者プロフィール

admin

電波・情報通信関連の新聞 The Dempa Times