【ハムフェア特集】鳥潟右一没後100周年アマ無線記念局8J7WICHIが開局

 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)等に勤務する無線愛好家のサークル「電波研クラブ」(JF3CGN滝澤修代表)はこのほど、TYK式無線電話機などを発明した鳥潟右一(とりかた・ういち)氏の没後100周年を記念するアマチュア無線局「8J7WICHI」を開局した。 鳥潟氏は1883(明治16)年、花岡村(現在の秋田県大館市)に生まれ、1906(明治39)年に逓信省電気試験所(現在のNICT等)に入所、鉱石検波器の発明を皮切りに世界初の実用無線電話とされるTYK式無線電話機の開発と実用化を主導した。さらに、海外で開発されたばかりの真空管技術を導入し、同時送受話無線電話、有線・無線電話相互接続、搬送電話などを世界に先駆けて開発・実用化した。これらの業績から、鳥潟氏はわが国の「無線の父」と称されている。しかし、電気試験所の所長として在任中の1923(大正12)年6月5日、40歳という若さで病没した。 8J7WICHIは、秋田県の指定名勝・有形文化財である「鳥潟会館」として大館市花岡町に今も残る鳥潟氏の生家を常置場所とし、地元のコミュニケーションハムクラブ(JH7YJF)の支援により活動している。(全文は8月18日付4面に掲載)