
令和5年水害被害額は全国7100億円、国交省
国土交通省水管理・国土保全局によると、令和5年の水害被害額(確定値)は全国で約7100億円となり、都道府県別では秋田県が約1590億円と統計開始以来最大の被害額となった。
国土交通省では、昭和36年より洪水・内水・高潮・津波・土石流・地すべり等による被害額を暦年単位で取りまとめているが、水害被害額約7100億円は平成26年から令和5年の過去10ヵ年で見ると3番目の被害額となった。令和5年・1年間の水害被害額及び主要な水害による水害被害額の概要は次の通りである。
【1年間の水害被害額の概要】
水害被害額は全国約7100億円で、都道府県別の水害被害上位3件は、第一位が秋田県の約1590億円、第二位が福岡県の約670億円、第三位が和歌山県の約560億円である。
【主な水害による水害被害額の概要】
◎令和5年7月の梅雨前線豪雨による災害(水害被害額約1760億円/令和5年7月11日から20日に生じた梅雨前線豪雨による被害額):7月14日から16日にかけて活発な梅雨前線の影響により、秋田県を中心に記録的な大雨となった。これらにより、秋田県、石川県などで死者1名、、家屋の全壊14棟、半壊約2千棟、床上浸水約2千棟、床下浸水約5千棟等の被害が発生。
◎令和5年豪雨及び台風第2号による災害(水害被害額約1650億円/令和5年5月30日から6月5日に生じた豪雨及び台風2号による被害額):台風第2号の影響で梅雨前線の活動が活発になり、高知・和歌山・奈良・三重・愛知・静岡の6県で線状降水帯が発表され、内水氾濫などの被害が発生。これらにより、和歌山・静岡県などで死者6名、家屋の全壊27棟、半壊約7百棟、床上浸水約2千棟、床下浸水約2千世帯等の被害が発生。
◎令和5年6月末からの大雨による災害(水害被害額約1630億円/令和5年6月26日から7月13日に生じた梅雨前線等による被害額):6月28日から梅雨前線の活溌な活動や上空の寒気の影響で大雨となり、福岡・熊本県などの9県で線状降水帯が発表され、これらにより、福岡・山口県などで死者13名、家屋の全壊64棟、半壊約3百棟、床上浸水約2千棟、床下浸水約2千棟等の被害が発生。