フジテレビ、嘉納会長と港社長が辞任 清水賢治専務が新社長に

 フジ・メディア・ホールディングスは、1月27日付で子会社のフジテレビジョンの嘉納修治代表取締役会長及び港浩一代表取締役社長が辞任したと発表した。
 1月27日にフジ・メディア・ホールディングスに対し、嘉納修治代表取締役会長より同日付で代表取締役及び取締役を辞任する旨の申し出があり、港浩一取締役より同日付で取締役を辞任する旨の申し出があった。
 また、同日、フジテレビに対し、嘉納修治代表取締役会長及び港浩一代表取締役社長よりそれぞれ同日付で代表取締役及び取締役を辞任する旨の申し出があり、フジテレビは、同日開催の臨時株主総会でフジ・メディア・ホールディングスの清水賢治専務取締役をフジテレビの取締役に選任し、その後の臨時取締役会で2025年1月28日付けでフジテレビの代表取締役社長に選定する決議をした。
 同社代表取締役会長及びフジテレビ代表取締役会長である嘉納修治氏、同社取締役及びフジテレビ代表取締役社長である港浩一氏は、フジテレビについての一連の報道に関し、こうした事態を生じさせた責任を踏まえ、辞任するもの。
 両氏は、退任後も第三者委員会が行う調査に責任をもって最大限の協力を行うことを約束している。新たな経営体制で第三者委員会の調査への協力及び信頼回復に向けた改革を進めるとともに、さらに抜本的な経営体制の見直しを検討し実行するという。
 同社及びフジテレビは、本年1月23日に設置を決議・公表した第三者委員会による調査に対して全面的に協力するとともに、速やかに再発防止策を講じていく。公正で透明性を重視した経営を徹底し、ステークホルダーからの信頼の回復と企業価値の向上に向けて全力を尽くしていくという。
 今回の異動による経営体制は改革に向けた第一段階の体制と位置付けており、一刻も早い信頼の回復に向け、さらに抜本的な経営体制の見直しを検討し実行するとしている。
 フジテレビの新社長に就任した清水賢治(しみず けんじ)氏のプロフィールは以下の通り。
 ▽生年月日:1961 年1月3日
 ▽出身地:東京都
 【略歴】
 ・1983 年3月 慶応義塾大学卒業
 ・1983 年4月 フジ・メディア・ホールディングス入社
 ・2012 年6月 フジテレビジョン総合メディア開発メディア推進局長
 ・2013 年6月 同社総合開発局長
 ・2014 年6月 同社執行役員総合開発局長
 ・2017 年7月 フジ・メディア・ホールディングス執行役員常務経営企画担当
  フジテレビジョン執行役員常務経営企画局長
 ・2019 年6月 フジ・メディア・ホールディングス取締役
  フジテレビジョン取締役
 ・2021 年6月 フジ・メディア・ホールディングス常務取締役
  フジテレビジョン常務取締役
 ・2022 年6月 フジ・メディア・ホールディングス専務取締役
 フジ・メディア・ホールディングスグループは、人権を尊重して事業活動に取り組むことを明確にするため「グループ人権方針」を策定し、その遵守に努めており、同社及びフジテレビは、第三者委員会の調査報告書等を踏まえ、役員又は社員によるコンプライアンス等に関する社内規程に違反する行為が確認された場合には、厳正かつ適切に対処するという。
 同社はグループを統括する企業として、放送事業の責任の重さを改めて深く自覚しており、信頼を損ねたことを真摯に受け止め、透明性を徹底した事業運営を通じ、グループ全体の信頼回復に向け、全力を尽くしていくとしている。

清水新社長

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この記事を書いた記者

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成澤誠
放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。