
文研フォーラム、3月18~19日にオンラインで開催
NHK放送文化研究所(文研)は、3月18日(火)・19日(水)に、「文研フォーラム2025」をWEB開催する。
1925年に日本でラジオ放送が始まって100年。「放送100年の節目に考えるメディアと社会」をテーマに、NHKが積み重ねてきた調査や研究を2日間、5つのプログラムでライブ配信する。プログラムは以下の通り。
【3月18日(火)】
▽ラジオテキストから読み解く戦前の放送(A 11:00~11:50)
100年前に始まった日本の放送。当時の音声がほとんど残っていない中で、内容を知る手がかりになるのはNHK放送博物館に残るラジオ番組のテキスト。文研では、1925年から1943年までのテキストを研究。貴重な資料からわかる放送と人々の生活との関係について、研究発表を行う。
報告は柳憲一郎氏(文研・メディア研究部)、東山一郎氏(文研・メディア研究部)、福田葉月(文研・メディア研究部)、広瀬玲氏(NHKラジオセンター・サウンドメディアチーム副部長)、進行は五味哲太氏(文研・メディア研究部)。
▽文研の調査が見つめた「テレビ」の〝これまで”と“これから〟(B 13:30~14:50)
1953年に本放送が始まったテレビ。記憶に残る数々の報道や番組を通して、暮らしに欠かせぬ存在となった。テレビと視聴者が歩んだ“これまで”を文研が積み重ねてきた調査で振り返りつつ、“これから”も考える。
パネリストは渡邊久哲氏(上智大学文学部新聞学科教授)、1985年TBS入社、調査部、報道局選挙本部、編成局マーケティング部を経て、2010年から現職。丹羽美之氏(東京大学大学院情報学環教授)、1974年生まれ、法政大学社会学部准教授、東京大学大学院情報学環准教授を経て、2021年より現職。小城英子氏(聖心女子大学現代教養学部人間関係学科教授)、聖心女子大学文学部(現:現代教養学部)卒業、関西大学大学院を経て、2006年より現職。報告は川窪洸介氏(文研・世論調査部)、
進行は保髙隆之氏(文研・世論調査部)。
【3月19日(水)】
▽「避難の後押し」実際の行動につなげるには~災害時の“放送での呼びかけ”から考える~(C 10:30~12:00)
豪雨災害が毎年のように各地で頻発し、いつ、どこで大きな災害が起きてもおかしくない状況の中、テレビをはじめとしたメディアは、どのような役割を果たせるのか。“放送での呼びかけ”を人々の避難行動につなげるために何ができるのかを考える。
パネリストは片田敏孝氏(東京大学大学院情報学環特任教授)、専門は災害情報学、災害社会工学。福島隆史氏(TBSテレビ報道局解説委員・災害担当)、社会部デスク、JNNニュース編集長、三陸臨時支局長などを経て現職。井上二郎氏(NHKアナウンス室チーフ・アナウンサー)、沖縄局、神戸局、東京アナウンス室、福岡局などで勤務、福岡局で九州北部豪雨の対応にあたり、再度の東京勤務時に西日本豪雨などの報道に対応。進行・報告は中山準之助氏(文研・世論調査部)。
▽南海トラフ巨大地震に備える~メディアは臨時情報をどう伝えるのか~(D 13:30~15:00)
2024年8月8日に初めて発表された「南海トラフ地震臨時情報」。私たちは、臨時情報をどう受け止め、来るべき巨大地震にどう備えればよいか。NHKや民放の災害担当記者などを招いて議論する。
パネリストは杉山高志氏(九州大学大学院人間環境学研究院准教授)、心理学の観点から地域防災に関する研究を行う。特に、災害時要配慮者を対象とした避難訓練、ICTを活用した防災活動の手法の開発などにあたる。福島隆史氏(TBSテレビ報道局解説委員 災害担当)、社会部デスク、JNNニュース編集長、三陸臨時支局長などを経て現職。寺田健吾(UMKテレビ宮崎報道部部長)、2023年4月より報道部長。島川英介氏(NHK報道局社会部副部長)、盛岡局、社会部記者などを経て現職。進行は松本浩司氏(NHK解説委員 災害・防災担当)社会部記者、デスクを経て2009年から解説委員。
▽AI時代のメディアの可能性と課題(E 16:30~18:00)
AIが社会に浸透し、偽・誤情報の爆発的な増加も懸念される中、テレビでも番組制作からニュースの読み上げまで、さまざまな場面でAIが急速に普及している。AIの利用とメディアの信頼性を両立させるには何が必要なのか、議論する。出演者調整中。
視聴は無料だが、事前の申し込みが必要(締め切り:3月11日)。申し込みは(https://forms.nhk.jp/jfe/form/SV_3qijoQgmb2kOK2i)
この記事を書いた記者
- 放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。
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