キヤノン、7Kフルサイズセンサー搭載の「EOS C50]~シリーズ最小最軽量のシネマカメラ
キヤノンは、映像制作機器CINEMA EOS SYSTEMの新製品として、機動力に優れたコンパクトボディーにさまざまな現場に対応する撮影性能・記録機能を備えたデジタルシネマカメラ「EOS C50」を2025年11月下旬に発売する。
「EOS C50」は、7Kフルサイズセンサーによる印象的かつ高品位な動画撮影と高画質な静止画撮影に加え、CINEMA EOS SYSTEM初搭載のオープンゲート記録や縦クロップ同時記録などにより、自由度の高い撮影が可能なデジタルシネマカメラ。CINEMA EOS SYSTEMの特長である豊かな階調と自然なスキントーンは継承しつつ、機動性に優れたコンパクトボディーと着脱可能なハンドルユニットによって、ショートフィルムやドキュメンタリー制作、ウェディングやプロモーションムービーなど、さまざまな映像制作ニーズに応える。
センサー全体を利用することで通常のアスペクト比より広い画角で記録が可能なオープンゲート記録をCINEMA EOS SYSTEMとして初搭載。記録可能な画角が異なる4つのセンサーモードと、「Cinema RAW Light」や「XF―HEVC S」などの記録フォーマットを組み合わせることで、撮影シーンや要件に応じた最適な記録設定が可能。また、全画角の映像（17：9や16：9）と、縦または正方形の画角にクロップした映像の同時記録にも対応し、ウェブやSNS用の動画も効率的に撮影できる。
最大7K60P内部RAW記録やオーバーサンプリングによる4K動画記録に加え、最大15＋ストップのダイナミックレンジと2段階のBase ISO（基準感度）により、低輝度部から高輝度部までノイズを抑えた撮影を実現する。また、大型ファンの搭載によって熱による影響を低減し、安定した連続撮影が可能。さらに、「デュアルピクセル CMOS AF Ⅱ」による、追従性に優れた高速・高精度、かつ自然で滑らかなAFや被写体検出のほか、動画電子手ブレ補正機能などによりプロフェッショナルな映像制作をサポートする。
フラットで直線的なデザインのカメラボディーに、同梱のハンドルユニット、別売りのリグやジンバルなどのアクセサリーを装着することでさまざまな撮影スタイルに適応できる。また、カメラグリップとハンドルユニットにズームレバーとRECボタンを配置することで、手元での安定した操作や素早いズーム操作が可能。さらに、マルチカメラ撮影には欠かせないタイムコード入出力端子や、高品質な音声収録が可能なXLR端子（2系統）などのインターフェースを搭載している。機動力が求められる撮影現場から本格的な制作現場まで幅広い映像制作に対応する。
放熱構造はプロの使用に耐える耐久性・高信頼性を確保するため、カメラ内部流路を刷新し、前面部からの吸気を追加したことにより、EOS R5 C比で放熱性能の向上を実現した。吸気および排気のスペースはかなり大きく、「カメラ本体内にダクトを設けているイメージ」（説明員）とした。
実際に持った感じはかなり部厚いが、持ちにくさはなく、取り扱いに問題はなかった。また、この厚さはディスプレイと各種端子の干渉を防ぐ意味もあるという。
キヤノンオンラインショップの価格（税込）55万4400円。
この記事を書いた記者
- 放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。
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