NEC 業界初のテレビ番組のオンライン搬入サービスを提供開始
NECは、テレビ局や番組搬入事業者等を対象とした業界初となる放送系列をまたいだ番組搬入が可能なオンライン搬入サービスの提供を正式に開始したと発表した。
同サービスは、テレビ局の番組搬入で利用されてきた物理メディアの将来的な生産終了を見越し、テレビ局・広告会社・番組販売会社にとって喫緊の課題となっていた代替手段をオンラインで提供するもの。2025年8月から一部企業が先行利用を開始しており、このたび正式にサービスを提供する。NECは、同サービスを通じて番組搬入業務のDX推進するとともに、国内コンテンツ流通の活性化に貢献する。
長年、番組搬入には物理メディアが用いられており、搬入・返却作業の業務負荷、天候や交通インフラに起因する搬入遅延が課題となっていた。特にローカル局では、将来的な設備投資の懸念もあり、効率的かつ持続可能な新たな番組搬入手段の確立が求められていた。
サービスの特徴は以下の通り。
▽物理ディスクの代替:物理メディアに依存しないオンライン搬入スキームを提供
▽テレビ局の負担軽減:各テレビ局の放送システムと連携し、軽微な設備投資で利用可能
▽業界横断の基盤:広告会社、番販会社、テレビ局をネットワークで繋ぎ、番組流通を効率化
▽DX推進:アナログ搬入業務をデジタル化し、業務効率・スピードを大幅に向上
今後NECは、アナログからデジタルへの転換を背景に国内コンテンツ流通の活性化に貢献し、放送機会・番組利用機会の拡大、国内市場におけるコンテンツ流通の加速、将来的な海外展開のきっかけ創出の領域を視野に入れて取り組んでいく。
*これまで各放送局が独自システムを用いて自社系列内でオンライン搬入を行うことはあったが、WEB上のシステムを使って放送系列をまたいで番組搬入できるサービスは、同サービスが初めてという(NEC調べ)。
この記事を書いた記者
- 放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。
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