
ケーブルテレビ技術ショー2025 住友電気工業出展概要
住友電気工業は、「ケーブル技術ショー2025」トータルソリューションZONEに『その距離、技術で縮めます』をテーマに、業界をリードする新製品・新技術・新サービスを出展する。同社は、ケーブルテレビの局内装置、伝送路機器、宅内端末までトータルソリューションを展開。それらのラインアップが一堂に会するブースとなっている。
主な出展製品は次の通り。
『地域DX未来サービス』のゾーンでは、新しい取り組みの紹介(参考出展)として▽対話ロボット▽クラウド録画型カメラ▽STB遠隔保守▽超低遅延映像伝送技術▽Wi―Fi7対応ルータ▽完パケ番組用字幕生成システム―を出展。
中でも、超高齢化・人口減少への対応として「高齢者とその家族が活き活きと暮らせる社会を実現」をビジョンに掲げ、STB、対話ロボット、クラウド録画型カメラを活用・連携させた防犯・防災・見守りDXのユースケースを動展示にて紹介する。超低遅延映像伝送技術では、高精細Display Port信号を超高速、低遅延で変換・伝送することで遠隔地よりリアルタイムでVRコンテンツの配信を実現する技術を紹介する。将来的には、リアルタイムの信号送受信技術だからこそ実現できる遠隔ライブコンサート等のサービス適用を目指す。
これらに加え、将来的な通信環境のさらなる高速化や宅内の無線通信環境を改善する次世代Wi―Fi対応ルータや、完パケ番組ファイルからAI音声認識機能による文字起こし、字幕重畳までを可能とするアプリケーションを参考出展する。
『新ハイブリッドソリューション』のゾーンでは、▽統合型自主放送装置▽権利保護スクランブル装置▽DOCSIS・PON統合ソリューション「R―PHY(リモートファイ)/R―OLT(リモートOLT)」―を出展。
同社の統合型自主放送装置は、新開発した低レート且つ高画質なエンコード処理により、地デジ自主1チャンネルの帯域でハイビジョン放送を3番組運用することができ、1つの筐体にHD3番組分のエンコード・多重化・OFDM変調機能をすべて内蔵した。また、音声を最大10ch出力可能なデータ放送ラジオ機能やTS監視機能も搭載し、MPEG2―TS over IP入出力(OFDM信号とIPのマルチ出力)にも対応する。さらに、防災DXへの取り組みとして緊急放送機能を搭載し、前述のSTB等と連携することで各地域のエリア災害情報を提供する技術も紹介する。
B―CASによる地デジ自主放送用コンテンツの著作権保護を行うスクランブル装置は、今年度リリース予定の後継機種を出展する。従来機種にはなかった多重化機能を搭載することで、番組コンテンツの保護に必要な鍵情報の多重化を当装置のみで可能とした。
DOCSIS・PON統合ソリューション(R―PHY/R―OLT)では、老朽化したCMTSの置き換えに対応する屋内型R―PHY/屋外型R―PHYや、直ちに光化するのが困難な集合住宅向けにDOCSISケーブルモデムサービスの継続と将来的なFTTHへの円滑な移行を可能にするR―PHY・R―OLT搭載の屋外ノード、心線不足エリアにおいてFTTHミニサブセンターとして機能するEDFA・R―OLT搭載の屋外ノードを紹介する。
『棟内マイグレーション』のゾーンでは、▽小型光ファイバ融着接続機▽低摩擦インドアケーブル―を出展。小型光ファイバ融着接続機は、光ファイバの端面を自動分析するAI機能を搭載することで、作業環境や作業者に関わらずファイバ間の融着成功率の向上が可能となる。低摩擦インドアケーブルは、既に多くのケーブルが敷設された配管内にも敷設可能な様子を実演展示する。
『運用管理サポート』のゾーンでは、▽10G―EPON冗長化システム―を出展する。光レベルの低下を検知して予備のPONポートへ自動的に切り替わることにより安定したサービスの継続が可能な他、10G―EPON管理システム「GPMS3000/2000」からの遠隔による手動制御も可能。また、同社がケーブルテレビ局や通信事業者へ提供している各種システムの、高い信頼性とサービスレベルを維持するための製品・システムの総合的な運用支援サービスを紹介する。
ブース・A―03
この記事を書いた記者
- 元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。
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