
TOKAIケーブルネットワーク 岩本光司社長に聞く(3)
――最近の顧客環境、加入者の視聴環境について感じていることはありますか
「皆さんが言われている若者のテレビ離れ、そもそもテレビ受像機を持たなくなったとか、OTTの台頭というのが全体的な傾向だと思います。ただ〝テレビ世代〟といわれる団塊ジュニアを中心に、しばらくはテレビ視聴のニーズは無くならないと思います。今後はどうなるのかについては、ケーブルテレビ業界でもIP放送がよく話題になりますが、放送と通信の融合がさらに進んで、通信が主軸になってくるのでしょう。OTTがここまで盛んになっているのは、若者はドラマや、音楽、スポーツ、時事ニュースに至っても、自分の興味に合った映像コンテンツにしか時間を使わないからだと思います。ただ、そういった映像をたくさん見るためにはブロードバンドが不可欠で、視聴するためにやはり固定のブロードバンド通信網は廃れることはないと思います。各事業者はその部分をしっかり行っていけば、映像サービスを若い方々にも届けることができるのではないでしょうか」
――今後、TOKAIケーブルネットワークをどういう会社にしていきたいですか
「私どもは〝背筋のまっすぐ伸びた元気で明るい会社を目指す〟ことを掲げています。それは『不正のない、ガバナンスの効いた会社』であり、『業績をしっかりとあげられる会社』であり、『社員が前向きに仕事に向き合っている会社』であると考えています。そのような会社であり続けるために、多面的な事業管理を行っており、とくに4つの観点を重視しております。▽確実な業績:事業成長に必要な投資を継続実施するための強靭な収益基盤を構築する。▽正しいガバナンス:規律と統制に基づいた、誠実な業務執行を推進する。▽社会への関与・貢献:地域社会との緊密な連携からサステナビリティ(持続可能性)を創出する。▽エンゲージメントの向上:快適な職場環境と人財育成から、働きがいを生み出す。これらに取り組むことで、正しく元気で明るく働きやすい会社を実現していきます。TOKAIグループのコーポレートスローガン『暮らしに社会にもっと笑顔を。』が示すように、社員やお客様に常に笑顔を届けられる存在となって、地域との共生を通じた事業成長を果たしていきたいと思います」
この記事を書いた記者
- 元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。
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