NHK大阪放送局 2025年度後期連続テレビ小説「ばけばけ」に北川景子が出演

北川景子がNHK連続テレビ小説に初出演

 

NHK大阪放送局はこのほど、2025年度後期連続テレビ小説「ばけばけ」に俳優の北川景子が出演すると発表した。北川は「ばけばけ」の主人公・松野トキ(髙石あかり)に武家の教養を厳しくも愛情深く教え、見守る雨清水タエ役を演じる。北川が連続テレビ小説に出演するのは今回が初めて。

 

雨清水タエは、松江でも随一の名家に生まれ育ち、凛とした品格と厳しさを兼ね備える人物。松江藩で代々家老を務めた家の出身で、約30人の奉公人に囲まれて育ったお姫様。親戚である松野トキに対し、武士の娘としての品格を求め、礼儀作法やお茶などの教養を厳しく指導する。

 

北川は「今回私が演じます雨清水タエは、松江藩で代々家老を務めた家の出で、30人近い奉公人にかしづかれ育ったお姫様です。タエは文明開化の真っただ中で、これまでの身分制度が廃止されたにも関わらず、時代の移ろいについていくことができません。姫として教養を受け育ち、武家の誇りを持ち生き続けてきたのに、ある日突然、生活能力を身につけて働けと言われますが、戸惑うばかりで時代にアジャストする価値観を持っていません。タエは最後まで誇りを捨てることなく生きていくのか、子どもたちのために誇りを捨て、一度死んだつもりで生きるのか、決めなくてはならなくなります」と自身が演じる役どころを説明し、「国のために生き、国に翻弄された姫を心を込めて演じます。タエの身の上に起きたことが決して架空のお話ではなく、その時代に起きていたことだと理解して、最後まで役と向き合っていきたいと思います」と意気込みを語っている。

 

 

制作統括の橋爪國臣チーフ・プロデューサーは、タエ役の配役を検討した際、真っ先に北川景子の名が挙がったとし、「タエというキャラクターは、明治時代になっても武家としての誇りと矜持を持ち続ける女性です。時代が移り変わる中でも変わることなくいるように見える一方、心のなかには葛藤を抱き続けています。この役をどなたに演じていただくか考えた時、真っ先に思い浮かんだのが北川景子さんでした。トキに、厳しくも愛情深く接するタエを、役への強い思いをもって演じてくださっており、とても目を引くシーンになっています。北川さんの凛としたたたずまいと芝居で、タエという女性を唯一無二の説得力を持って表していただいています」と話している。

 

主演の髙石あかりは「タエさんがトキに向ける愛情は、とても深く、近くで見守ってくれているだけで力になってくれる心強い存在です。そして、タエさんの持つ真の強さはトキに大きな影響を与えていると思います。北川さんが役に入っていく瞬間がすごく好きで、たたずまいやまとう空気が一気に変わっていきます。そんな北川さんが本読みの場で、コメディ部分に思わず笑っている姿を見るとお芝居とのギャップでドキッとしてしまいます」と北川への思いをコメントしている。

 

連続テレビ小説第113作ドラマ「ばけばけ」の舞台は明治時代の松江。主人公・松野トキは、怪談話が大好きな一風変わった女の子。松野家は上級士族の家系であったが、武士の時代が終わり、父の事業失敗によって極貧の暮らしを強いられることになる。トキは時代に取り残されてしまった人々に囲まれて育ち、生きにくい世の中をうらめしく思いながら日々を過ごす。そんな極貧生活の中、トキのもとに松江に赴任してきた外国人英語教師の住み込み女中という仕事が舞い込む。この外国人教師はギリシャ出身のアイルランド人で幼い頃、両親に見放され、居場所を求めて日本に流れ着いたという。当初は言葉や文化の違いに悩まされるトキだが、互いの境遇が似ていることに気づき、次第に心が通じ合っていく。さらに、二人とも怪談話が好きという共通点があった。こうして「へんてこな人々」に囲まれ、「へんてこな二人」が夜な夜な怪談話を語り合う「へんてこな暮らし」が始まる。

 

本作は、実在の人物である小泉セツさん(1868―1932)の人生を原案としているが、大胆に再構成されたフィクションとして描かれる。脚本はふじきみつ彦が担当。主な出演者は髙石あかり、トミー・バストウ、吉沢亮、堤真一、板垣李光人。