【CEATEC速報】三菱電機、〝感情〟をモニタリング

三菱電機は、「CEATEC 2025」において、法人向け新サービス「エモコ分析サービス」のデモを実施した。
同サービスで配信する「感情推定データ」は、バイタルセンサー「エモコアイ」を搭載したマルチモニタリングデバイス「エモコセンサーユニット」を使用し、非接触で取得したデータを独自のアルゴリズムを用いて「エモコ分析クラウド」上で分析するもの。法人やサービス提供会社は、これらのデータを活用し、例えば、従業員の集中度合いを出社時と在宅時で比較しよりよい働き方となる出社頻度を提案したり、生産性の高い時間帯や座席による違いなどを特定したりすることで最適なオフィス環境を構築できる。
これまで主観で説明されることが多かった人の感情を可視化した「感情推定データ」を配信し、集中度や眠気度などの人の状態に応じたサービスの実現を支援することで、幅広い分野でのウェルビーイングの向上に貢献するとしている。
ブースでは、オフィスを模したテーブルとイスに被験者が座り(3名)、モニタリングされた。デモでは集中度を計測、ちなみに記者の集中度は46だった。集中度以外にも、温度、湿度、CO2濃度、不快指数、眠気度、活性・緊張度 体動強度(体動数)、呼吸強度、脈拍数、在不在判定、LF強度、HF強度、睡眠レベル、睡眠スコアの計測が可能。また、デモではロボットも登場し、被験者はロボットと会話することでストレスを低減したり、またコーヒーやお茶などを提供することで眠気防止などを図るという。
集中度に応じてエアコンのききを強めたり、弱めたりして、最適な環境を提供する。クラウドAPI経由で最短1分毎に配信することで、精度の高い現状把握が可能になるという。
将来的には同社独自のデジタル基盤Serendie(セレンディ)を活用し、「 感情推定技術(感情センシング)」によるさまざまな事業領域や場所で得られる人の「感情推定データ」を社内外の製品・サービスと連携させることで、新たな価値の創出に取り組み、社会課題の解決に貢献するとしている。

エモコ分析サービス体系図


仕事中の集中度計測例

この記事を書いた記者

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成澤誠
放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。