AI日本国際映画祭開幕、Yves Dalbiez氏「究極的には喋ってたら、アニメが完成する。そんな将来がきっと来る」
AI作品の映画祭「第1回AI日本国際映画祭/AI Film Festival Japan 2025」(AI-FJ 2025)が東京イノベーションベースで開催中だ。
同映画祭は、①AI 技術を活用した映像制作の未来を探求し、人間と AI の共創による新たな映像 表現を提示、かつ国際的な視点から日本初の AI 映画祭として、クリエイターや 研究者、企業間の交流・協働の場として、その芸術的・社会的価値を問い直す場を創出する ②国内外の若手 AI クリエイター支援、多様性推進、国際文化交流を通じ「AI×芸術 文化」の新たなエコシステムを日本から世界へ発信。DEI(多様性・公平性・包 摂性)の推進、クリエイティブ産業の発展、日本のソフトパワー強化に寄与する、ことを目的としている。世界40カ国から410作品の応募があり、この2日間で70作品以上が紹介される。
初日の2日には、セッション1「AIは映像制作をどう変えるか?」が行われた。モデレーターは会田正裕氏、ゲストはYves Dalbiez氏(映画監督)、ツジヤスヒロ氏(AIイノベーションディレクター・朝日広告社)、曽根隼人氏(映画監督)、大沢幸弘氏(高知工科大学客員教授/樹林AI㈱社外取締役)。

Yves Dalbiez氏
Yves Dalbiez氏は、「私はアニメを制作していますが、これまでは伝統的なのツールを使ってのアニメ制作できたが、今はAI をワークフローに統合して作っています。
AIの進化のスピードがものすごい速くて、2年前の使ってたAI はもう既にものすごい古くなっています。このスピードは本当に恐ろしいものです。
あのアニメーション制作というものは、もう究極的にはマシーンに向かって自分が喋る。喋ってたら、もう全部そのアニメーションを作ってくれる、ということは近い将来実現すると思います。
また、方向性という意味では、これからどんどんそのいわゆる技術的なディレクターが少なくなって、もっとみんながアートディレクター、自分で考えて物事を創っていくということを、この将来の傾向というかトレンドになっていくんではないかと思います」と述べた。
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3日には、セッション3「AI映画『グランマレビト』の作り方」モデレーター:池田裕行氏/登壇:山口ヒロキ氏(映画監督・ガウマピクス)。特別講演:Toby Hyder氏、(映画監督)、セッション4「アニメーションとAI」モデレーター:土屋勝裕氏/ゲスト:中山雅弘氏(株式会社Puri Prince 代表取締役)、赤堀重雄氏(アニメクリエイター)、齋藤潤氏(AI国王)、セッション5「AIによるAI映像評価」モデレーター:栗本一紀氏/ゲスト:那小川氏(Trans-N株式会社 代表取締役社長)、劉若一氏(Trans-N株式会社 Head of Corporate、セッション6「『MATILDA・悪魔の遺伝子』制作の舞台裏」モデレーター:池田裕行氏/登壇:遠藤久美子氏(映画監督)、クロージング作品上映「2043」/監督:Simone Sighinolfi氏、マスタークラス:Simone Sighinolfi 監督などが行われる。




この記事を書いた記者
- 放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。



