
アンリツ、「におい検査機」のAI×センシング技術 ~人に代わって自動でにおいをかぎ分ける~
アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、人が直接においをかぐ官能検査を自動化する「におい検査機」を2025年7月1日より一般販売します。人が感じることのできる五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)の中で、これまで自動化が難しいとされてきた嗅覚ですが、新たに開発されたにおいセンサとAI学習機能により、あらゆるにおいを数値化し可視化します。
製品の開発や生産現場では、現在においても官能検査が一般的です。加えて、これまでにおい分析に使われてきた「ガスクロマトグラフィー」は臭気の成分を特定できる一方、微妙なにおいをかぎ分けるには限界があるとされてきました。アンリツの検査機は成分を分析するものではありませんが、においの違いを簡便に可視化できる利点があります。
これにより、生産工程の検査員の負荷軽減、人員不足の解消、品質の安定化に貢献します。
◇人の嗅覚と検査機の比較
人の嗅覚は、400種類の嗅覚受容体がにおいに含まれる化学物質のパターンを認識することで、においの特徴を記憶するとされています。
一方、検査機には人の嗅覚受容体に相当するにおい吸着膜が40種類あり、それぞれの膜ににおい分子が付着すると、各センサの周波数が変化します。その40種類の変化を捉えることで、においの識別が可能となります。さらに、AIを駆使して高次元データを変換し、評価軸に表すことでにおいを可視化します。
この記事を書いた記者
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営業部所属
主に企画、広告営業を担当。
お付き合いで始めたゴルフが、今では一番の趣味。
最近ではギアにもこだわりをもっています。