パナソニック、「手ブレ補正搭載ビデオカメラ 1988」がIEEEマイルストーンに認定

パナソニック ホールディングス株式会社(以下、パナソニックHD)が1988年に実用化した「手ブレ補正搭載ビデオカメラ(PV-460)」が、電気・電子・情報技術の歴史的偉業を顕彰するIEEE(※)マイルストーンに認定されました。
このPV-460に搭載された世界初の手ブレ補正技術は、パナソニックHDが1983年に基本原理を着想し、新構造の振動ジャイロを用いて具現化した手ブレ検出技術と光学補正の組み合わせからなります。この技術は撮影者の手ブレによる画面の揺れをリアルタイムに検出・補正し、三脚や安定雲台に頼らず安定した映像撮影を可能にします。
手ブレ補正を搭載した民生用ビデオカメラの実用化は撮影者の技量や補助機材に依存していたブレのない安定した撮影を、誰もが手軽に達成できる時代へと導き、撮影領域を家族の記録からプロの現場まで大きく広げ、今日でも広く利用されています。さらに、この基本特許の広範なライセンス展開により、本技術はフィルム/デジタルカメラ、スマートフォンなどの画像機器やドローンにまで広く波及し、手ブレ補正は世界的な標準機能へ発展し、世界の写真・映像文化に寄与しています。
本認定に伴う銘板の贈呈式は2026年春に予定しており、パナソニックミュージアムに設置予定です。
※米国に本部を置く世界最大の電気・電子・情報・通信の技術者の学会。世界190か国以上に48万人を超える会員を擁する


<関連情報>
◆IEEE Milestoneについて
電気・電子・情報分野の画期的イノベーションの中で、25年以上に渡って評価され、地域社会や産業の発展に多大な貢献をした歴史的偉業を認定する制度として1983年に創設されました。2024年までに世界で約250件の業績が認定されており、パナソニックHDは「日本の一次・二次電池産業の誕生と成長」で他社様と共に2014年に認定いただき、他にもグラハムベルの電話、ボルタの電池、東海道新幹線やプリウス等が認定されています。
・Milestones:List of IEEE Milestones
https://ethw.org/Milestones:List_of_IEEE_Milestones

◆手ブレ補正技術
・IEEE Milestones「Camcorder with image stabilization, 1988」
https://ieeemilestones.ethw.org/Milestone-Proposal:Camcorder_with_image_stabilization,_1988

・[Stories]偶然が導いた世界初の発明「手ブレ補正技術」(2024年7月12日)
https://news.panasonic.com/jp/stories/17128#04

・note「LUMIX MAGAZINE」「世界を変えた、Panasonic手ブレ補正技術の進化と軌跡」(2023年6月7日)
https://note.com/lumix_magazine/n/n48f7d063d62a