NICT 「SecHack365」成果発表会を開催

 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)は、3月24日に秋葉原コンベンションホール(東京都千代田区)で「SecHack365 2017」成果発表会を開催した。NICTのナショナルサイバートレーニングセンターでは、セキュリティイノベーター育成プログラム「SecHack365」を実施している。今回はその1年間の成果発表として、選抜グループのプレゼンテーションおよびデモンストレーション発表、ポスターセッション、修了式を催したもの。  「SecHack365」は、25歳以下の学生や社会人から40人程度を公募選抜して、ソフトウェア開発や研究実験と発表を1年間繰り返す長期ハッカソン。自ら手を動かし何かを創造できる研究開発者を養成するもの。具体的には①25歳以下の学生、若手社会人を対象とした早期人材育成②1年という長期間の取り組みにより教育効果を増大③アイディアソン、ハッカソン、遠隔開発、演習の組み合わせによる総合的能力開発④NICTが有する最先端の研究開発のノウハウ、研究資産(攻撃データ等)の利活用―が特長だ。 成果発表会では冒頭、NICTのナショナルサイバートレーニングセンター長の園田道夫氏が開会挨拶した。「本日はトレーニングの1年の成果をお披露目する機会である。いろいろなおもしろいものが揃っているので楽しんでいただきたい」と述べた。 続いて同センター室長の衛藤将史氏が概要を説明した。 セッション1、2の発表が行われた。タイトルと発表者は次の通り(敬称略)。▽深層学習を用いたフィッシングサイト検知システム、小林滉河、仲地駿人▽シンボリック実行エンジンTritonのマルチアーキテクチャ対応、匿名▽Cyship:仮想空間でサイバー攻防を体験できるゲーム、北村拓也、川島一記、匿名▽「車の情報×クラウドを使って安全・快適なカーライフをしたい!」、大平修慈、草野清重、手柴瑞基、室田雅貴▽レーザーポインタを使って直感的/安全に家電を操作しよう、湯川大雅▽ダークウェブ統合プラットフォーム、小野諒人。 続いて、「SecHack365 2017」修了証が授与された。 デモ展示および「Networking Party」が行われた。 パネル展示の内容は次の通り(順不同、セッションで発表された項目は略)。▽OS実装の自動化▽分散Webプラットフォーム▽Secussion セキュリティについて議論するディスカッショントレーナー▽Mail Total 分析・可視化で〝わかる〟スパムメール▽視て聴いて触るセキュリティ▽カラフルちゃん▽ネットワークカメラハニーポット▽Raspine ベアメタルプログラミングをもっと身近に▽レーザポインタを用いた家電操作▽機械学習を用いたマルウェア検知システム▽攻撃予報と可視化▽バグを自動で見つけてエンジニアの負担を減らす!!▽プログラミング言語開発▽サーバ管理のためのLine通知機構の開発▽光を媒体とする電波を使わない無線通信の開発▽仮想環境検知プログラムの解析環境の構築▽サンドボックス解析のための機能追加▽SXSW:SXSWレポート▽IoTデバイス管理システム。