
低軌道衛星とスマートフォンのビデオ通話に成功
楽天モバイル株式会社と米 AST SpaceMobile(AST)は、2025年4月に、低軌道衛星と市販スマートフォン同士のエンドツーエンドでの直接通信によるビデオ通話に成功したと明らかにした。宇宙から送信するモバイル・ブロードバンド・ネットワークと市販スマートフォン端末との通信においての直接通話は国内初(4月現在、AST調べ)といい、楽天モバイルでは、これまで日本においてモバイル通信圏外だった山間部・離島等を含むより広域のエリアカバーや、災害などの緊急時に向けたネットワーク冗長性の実現を目指す「Rakuten最強衛星サービス Powered by AST SpaceMobile」の提供に向けた大きな一歩としている。
両社は、宇宙から送信するモバイルブロードバンドネットワークの構築により、地球上における携帯電話サービスの提供エリア拡大を目指す世界初の試みに向けて、2020年3月に戦略的パートナーシップを締結。これに基づき、ASTの低軌道衛星と市販されているスマートフォンによる直接〝高速インターネット通信〟(音声・ビデオ通話等)を目指す、AST SpaceMobileとのプロジェクトを推進しており、日本国内で2026年 第4四半期のサービス提供開始を目指している。なお、ASTは2024年9月12日に商用の低軌道衛星「BlueBird」の打ち上げに成功している。
今回の試験では、福島県内に設置した楽天モバイルのゲートウェイ地球局から電波を「BlueBird Block 1」に向けて発信し、衛星を介してスマートフォンが受信。市販のスマートフォン同士で通話アプリを使用した福島県と東京都間でのビデオ通話を実現し、衛星と市販スマートフォンによる直接通信に成功したという。
(全文は4月30日付紙面に掲載)
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