
アンリツ、「TECHNO PLAZA 2025」を開催(2)
アンリツは「はかる」技術の進化と新領域への展開を行っている。通信計測の強みを活かし、EV/電池、産業計測、医薬品/医療など新領域へ技術を展開している。そして、未来社会創造に向け協創を拡張している。持続可能な未来に向けて、ステークホルダーとの対話を通じて限界を超え、新たな市場を野心的に開拓している。
次に130年の挑戦とイノベーションの歩みについて。アンリツは1895年創業で今年が130周年。社名の由来は有線の共立電機と無線の安中電気が合併して1931年に安立電気が設立した。1933年には日本初のテレビジョン放送機の開発製造、1953年には公衆電話機の量産を開始した。その後、光・デジタルの時代、インターネット・モバイルの時代となり、それぞれの時代で技術の最先端をアンリツがサポートしてきた。今は5G/IoTやクラウド/AI、医療、EVと新しい技術に対してもフォーカスして技術を獲得することを行っている。アンリツの2025年3月期の売上高は1129億円。そのうち通信計測事業が62・0%、PQA(プロダクト・クオリティ・アシュアランス)事業は25・0%、環境計測事業が7・6%、その他の事業が5・4%となっている。そして新しく経営ビジョンをつくった。「はかる」を超える。限界を超える。共に持続可能な未来へ。」として、このビジョンのもとで2030年に6G+新領域のビジネスで安定した収益を上げる2000億円の企業を目指そうとここに向かって進んでいる。2000億円のうちの約半分は通信計測で賄うと。残りの1000億円は、新領域のビジネスでカバーする、通信計測以外の部分でカバーしようと取り組んでいる。通信計測自体も発展しながら、この比率を減らす方針ということだ。もちろん通信計測は我々の1丁目1番地で大事なビジネスで、6Gに向けてしっかりやっていくのは当然のことだが、その他に産業計測、EV/電池、医療/医薬品、ここを新しい分野と捉えてどんどん拡大していこうとしている。他社とのアライアンス、M&Aも含めて新領域のビジネスを拡大していく。
アンリツの4つのカンパニーと研究所が一斉に展示会を行うのは今回が初めての試みだ。このアンリツの総合力を一気にお見せしてこれだけのパワーがあることを見せる展示会となっている。
このほかサステナブルな未来社会の実現に向けたアンリツの独自の取り組みもお見せしている。例えば、再エネ自家発電(PGRE30)は我々の工場の電気使用量の30%を自家発電にしようという取り組みを今行っている。このほか、本社の神奈川県厚木市の目の前にある丹沢大山の植樹活動などを行っている。石川県珠洲市の珠洲焼復興支援も行っている。職人の育成のために基金を立ち上げている。
この記事を書いた記者
- 元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。
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