
古野電気、魚群探知機が「IEEE Milestone」認定(4)
――古野電気が業界に向けてどう社会貢献していくのかお話しください
「海運業界では、最適な航路で安全に荷物を運ぶことに寄与しています。それによって石油の消費量、CO2の発生抑制につなげます。漁業については、今、漁で獲れる魚は激減しています。理由のひとつは乱獲。それから地球の環境の変化です。気象庁の発表資料によると日本近海における2024年までの海域平均海面水温(年平均)の上昇率は、100年あたりプラス1・33度Cの割合となっています。魚は自然資源で、漁獲高である量を超えると一気に魚は減ってしまう。北欧などの活動が有名ですが、水産資源を管理して、持続的に活用しなければ漁業界自体の存続に関わってきます。日本では法的なルールができて本腰を入れ始めたのはごく最近です。水産庁のような公的機関が資源を管理していく、そのためには資源量を測定しないといけない。例えば我々は、通常の魚群探知機ではなく、より広域の魚の量やサイズを高度に計測できる装置を商品化しています。漁獲枠による資源管理によって、持続的に水産資源を活用していく、こうしたところにも我々はお手伝いできるのではないか。水産資源を持続的に利用していくためには、限界点を設定してその中で最適解を見つけるということが漁業において必要だと思います。我々もそういう能力を持った機械を提供することが、世の中に役に立つことだと思います」
この記事を書いた記者
- 元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。
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