MCPCが検定事業創設20周年、累計11万5千人受検
モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC、安田靖彦社長)による検定制度20周年を祝う謝恩会が10月30日(木)、東京都港区芝公園のザ・プレイスオブ東京であり、会員や通信業界関係者ら約40人が出席して周年を祝った。
MCPCでは、デジタル社会の中核を担う人材育成を目的に各種検定業務を実施している。このうち第一弾として2005年11月12日から開始した、モバイルシステムを構成するワイヤレス通信ネットワークやモバイル端末(ハード、ソフト)、モバイルコンテンツやサービス、セキュリティ等の関連技術の習得を目指す「モバイルシステム技術検定」が創設20周年を迎え、各種検定への申込者が累計11万5千人に達したことを記念して、関係者への謝恩会を開催した。
主催者を代表して、MCPCの畑口昌洋代表幹事は、「検定制度は2005年から始まったが最初のうちはうまくまとまらず心配していた。テキスト原稿制作時には当時30人くらいの関係者が夜中の3時過ぎまでかけて形にした経緯がある。現在モバイル検定は8万6千人、IoT検定については2万4千人を超えるなど、11万5千人を超える人々にMCPCを理解いただき、検定を受験いただいている。これも皆さんの支援と指導のおかげ。これからは次のステップとしてAIやロボットをどうするか。またセンサーについても入力の手段やDXの中核になることから力を入れて発展していきたい」等とあいさつし、関係者への感謝を述べた。
続いて日本無線協会の山﨑德和氏が乾杯のあいさつをして、「2004年にMCPCの手伝いとしてモバイルシステム技術検定二級テキスト初版の目次を作成したのがきっかけでプロジェクトが動いたと記憶している。当時メンバーは通信キャリア、メーカーなど30人くらいで、事務局の力も借りながら順調にスタートを切ったが段々と需要が低下したうえにコロナで泣きっ面に蜂となり、必ずしも平坦な道ではなかった。みんなで力を合わせて何とかつながった。2020年には楽天さんが新しくキャリアとなって助けてくれて、最近ではNTTさんやドコモさんが講習会で助けてくれるなどなんとかやれてるところがある。皆さんの助けやアドバイスのおかげでもある。20周年は節目であり、今後も継続していきたいが、受験者の数が減っているのは難しいところ。コスト削減に取り組みながら新しいビジネスをやっていきたい」と述べた。
乾杯の後、検定業務立ち上げに関する功労者として、元KDDIの安田豊氏、リックテレコムの土谷宜弘氏、中央大学(当時富士通)の山澤昌夫氏、日本無線協会の山﨑德和氏、日立製作所の長野聡氏様、KDDIテクノロジーの嶋是一氏に対して記念品が授与された。
また来賓を代表して、総務省移動通信課長の五十嵐大和氏があいさつし、「20年続けるだけでも大変。モバイルは日進月歩であり、毎日のように新技術が現れる中でキャッチアップしてテキストに反映させている。第10版となるが、メンテナンスは素晴らしい。総務省でも参照して勉強させてもらっている。これからも続けてもらい、特にAIのためのモバイルコンピューティング、モバイルコンピューティングのためのAIといったところに期待している」と話していた。
この記事を書いた記者
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