6G実用化に向けた共同研究契約締結 KDDI総研とノキア ベル研究所
KDDI総合研究所(埼玉県ふじみ野市、小西聡代表取締役所長)とノキア ベル研究所(アメリカ・ニュージャージー州マレーヒル、ピーター・ヴェッター所長)は11月5日、6Gの実用化に向け、通信技術の研究や実証実験を共同で実施する共同研究契約を締結した。
6Gに向けて、3GPPを中心に標準化の議論が本格的に進むなど、世界各国で技術開発が加速している。通信を主軸に先端技術の研究開発を進めるKDDI総合研究所と、革新的な通信技術で世界をけん引するノキア ベル研究所ではそれぞれの強みを生かし、6G実用化に向け新たな技術の開発に取り組むことに合意した。
両社は、本契約に基づき6Gの新規周波数候補のFR3を対象に基地局の消費電力低減と通信品質向上を両立するための技術と、障害や災害時でも通信を維持するためのレジリエント性の高いモバイルコア技術の研究を開始する。
KDDI総合研究所の小西所長は、「今回のノキア ベル研究所との戦略的かつ密接な協力を通じて研究開発を推進することで、6Gに向けて『つなぐチカラ』をさらに強化できることを確信している。そして、新たな価値をお客様に提供し、社会の発展に貢献し続けていていくことを目指す」と述べた。
また、ノキア ベル研究所のピーター所長は、「将来のネットワークに内在する課題に取り組むには、業界内の緊密な連携が不可欠。KDDI総合研究所とノキア ベル研究所は、両社の多様な視点を生かしながら、最先端のネットワーク技術をさらに進化させることができる。これらの共同成果により、6Gを強靭で高効率、かつインテリジェントな技術へと進化させていくことを期待している。」と述べた。
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※FR3:6GHzから24GHzまでの帯域を含む周波数帯で、高速大容量でありながら比較的広いエリアを確保しやすい周波数帯として6Gに向けて世界的に注目をされている周波数範囲。
※レジリエント性:障害や災害が発生しても、通信サービスを継続できる強さや柔軟性のこと。
※モバイルコア技術:スマートフォンなどの通信を支えるネットワークの制御部。認証や移動管理、データ転送や品質制御などを担う中核システム。
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