ケーブル技術ショー2021 住友電気工業

住友電気工業は「ケーブル技術ショー2021」に出展し、「Sustainable Innovator ケーブルシステム新技術と新たな利用価値の創造へ」をテーマに、先進技術を取り入れた最新の通信・放送統合ソリューションを紹介した。 主な出展製品は次の通り。 ◇高度化対応デジタルヘッドエンド関連▽高度ケーブルローカル自主スクランブル装置▽ハイブリッドキャストを利用して防災カメラ映像を提供するライブ配信システム▽地上デジタルシグナルプロセッサ▽「FLEXCITER」シリーズ◇FTTH▽10G―EPONシステム(OLT/ONU)▽高度BS/CS放送、4K/8K対応光送信機▽PON冗長化(コンセプト出展)▽Remote―PHY(集合住宅向けソリューション)▽ホームゲートウェイ◇STB▽小型・簡単操作・低コストを目指した2台目STB「シンプルSTB」(参考出展)▽ケーブルプラスSTB―2◇運用支援サービス。 「FLEXCITER」シリーズに新たに加わった高度ケーブルローカル自主スクランブル装置「SAC―0301」は、ACASによるローカル自主放送のコンテンツ保護、視聴制御を実現する製品で、ユニット1台で最大3番組のACASスクランブル処理を行う。IP入力冗長により回線障害時も無瞬断でA/B受信切替ができるほか、予備機実装によるN+1バックアップ(瞬時切替)にも対応している。さらに、同社が提案しているAPCと連携することによって、番組ごとのスクランブルのオンオフ制御も可能だ。 同シリーズの高度ケーブル自主放送ヘッドエンド装置「SAC―0001/SAC―0101」は、ACAS対応4K多チャンネル放送対応のヘッドエンド装置。1台で最大QAM4波出力(64/256QAM)。IP受信部2系統搭載し、回線冗長/自動切替に対応。 このほか『地上デジタル自主放送システム+Hybridcastによるライブ配信ソリューション』を紹介した。特長は次の通り。 ▽APCマスター設備からヘッドエンドまでトータルソリューションで提供▽HD2番組多重・OFDM変調機能搭載の地デジ自主一体型センター装置▽データ放送と連携しHybridcastによるライブ配信ソリューション▽河川カメラ/道路カメラと連携しボス愛情報として映像のライブ配信▽MPEG―DASH出力対応の「ライブ配信ユニット」をリリース。 「防災システムの提案で、ライブ配信の映像を取り込むことでコミュニティチャンネルの画面上で、Hybridcastによるライブ配信で、今見たい、河川カメラ/道路カメラの映像の場所を選ぶことができる」(住友電気工業)。 地上デジタルシグナルプロセッサも「FLEXCITER」シリーズに加わった。周波数同一および周波数変換パススルー出力に対応する。受信系統を冗長化しており、受信点の自動切替機能を内蔵している。これにより、受信点切替はレベルだけでなく信号品質による自動切替にも対応する。 FTTHヘッドエンド設備・端末では、「FSU7101/7102 PON冗長化」をコンセプト出展した。▽▽8+1冗長光スイッチ(N―SPNシリーズ)を用いてPONカードと光リンクを冗長化▽PONカードと光リンクの異常を「GPMS2000」で検知▽手動または自動でPONカード、光リンクを予備系に切替可能なことが特長だ。10G―EPON OLT「FSU7101」は、高密度実装が特長で、10G回線カードを16枚、約1万6000台の端末を収容できる。1G端末と10G端末の同時接続が可能だ。トップシェアを有している。 「コンセプト展示では、シャーシーのひとつが壊れてしまったときに、それを検知して自動で切り替えるPONの冗長化システムを紹介している。来場者様の反応を伺って今後、製品化の検討を行う」(同)。 新製品のWi―Fi機能付き10G D―ONU「BFW7701」は下り/上り10Gbps対称型、IEEE802・11ac対応。プライマリー電話対応ホームゲートウェイ「SVE3710」は、FTTHネットワーク用ケーブルプラス電話対応、遠隔管理プロトコル TR―069対応。 シンプルSTB「ST9901」は、2台目テレビのSTBとして、親機からライブ放送/録画番組の視聴、親機に録画予約を行う。