
電波有効利用研究開発委託を公募 NICT、Beyond 5G(6G)基金事業の研究委託
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT、徳田英幸理事長)は、革新的情報通信技術(Beyond 5G(6G))基金事業電波有効利用研究開発プログラムに係る令和7年度新規委託研究の公募を開始した。公募期間は2025年10月14日(火)正午(必着)まで。
革新的情報通信技術(Beyond 5G(6G))基金事業のうち、電波有効利用研究開発プログラムは、電波法第103条の2第4項第3号に規定する研究開発のみを対象とし、開発目標(数値目標等)を定め、NICTが予算規模、実施内容について総務省と協議して研究計画書を作成し、実施者を公募するもの。
公募対象の研究開発プロジェクトは次の通り。
①「AI/MLを用いたビーム制御及び省電力制御によるMassive MIMO基地局高度化技術の研究開発(課題番号093)」
▽概要:現在普及が進んでいるMassive MIMO基地局に対して、AI/MLを活用することで、ユーザ分布やトラヒック状態に応じて、ビーム制御と省電力制御を最適な組合せで実行することで、消費電力とスループットの最適化を行うMassive MIMO基地局高度化技術の研究開発を実施する▽研究開発期間:2025年度(契約締結日)から2027年度▽研究開発予算:研究開発期間内の総額30億円(2025年度・2026年度の累計額上限20億円、税込み)▽採択件数:個別に設定する研究開発項目ごとに1件
②「超高速大容量モバイルネットワークを実現するRAN高度化技術の研究開発(課題番号094)」
▽概要:Beyond 5Gで期待されるSociety 5・0実現に向けて、増大する移動通信トラヒックへの対応と、ITUにおいて新たに移動通信システムへの割当について議論することが予定されている新周波数帯の有効活用を可能とするRAN高度化に資する研究開発を行う▽研究開発期間:2025年度(契約締結日)から2028年度▽研究開発予算:研究開発期間内の総額30億円(2025年度・2026年度の累計額上限18億円、税込)▽採択件数:個別に設定する研究開発項目ごとに1件
③「高速鉄道におけるモバイル端末向け大容量通信技術の研究開発(課題番号095)」
▽概要:我が国が目指す社会(Society 5・0)の実現に向け、都市間で旅客を大量に輸送する交通機関である超高速鉄道の車内において、多数のモバイル端末の大容量通信を実現するために必要な技術を研究開発する▽研究開発期間:2025年度(契約締結日)から2027年度▽研究開発予算:研究開発期間内の総額30億円(2025年度・2026年度の累計額上限20億円、税込)▽採択件数:1件
④「移動体通信システムに実装する耐量子計算機暗号技術等に関する研究開発(課題番号096)」
▽概要:次世代移動体通信システム等への実装が想定される耐量子計算機暗号(PQC)等の次世代暗号について、高水準の安全性を確保しつつモバイル環境での実用に適した暗号設計や、より確実な暗号移行を支援する技術の研究開発を実施し、将来における円滑な暗号移行と電波の有効利用を図る▽研究開発期間:2025年度(契約締結日)から2028年度▽研究開発予算:研究開発期間内の総額20億円(2025年度・2026年度の累計額上限10億円、税込)▽採択件数:1件
本公募は、府省共通研究開発管理システム(e―Rad)経由での応募になる。e―Radを利用するには、あらかじめ登録が必要。e―Radへの登録には日数を要する場合があるため、2週間以上の余裕を持って提出の手続をする必要がある。
e―Rad ポータルサイト: https://www.e-rad.go.jp/
公募説明会(オンライン開催)は2025年9月24日(水)13:30~15:00に開催する。なお、公募説明会への参加は、応募の必須条件ではない。応募要領・応募書類、公募説明会等の詳細については、次のQRコードから確認できる。
この記事を書いた記者
- 主に行政と情報、通信関連の記事を担当しています。B級ホラーマニア。甘い物と辛い物が好き。あと酸っぱい物と塩辛い物も好きです。たまに苦い物も好みます。