新機能や新サービスでシニア層のスマホ利用を促進 「らくらくホン」新CM発表会を開催 FCNT

 富士通コネクテッドテクノロジーズ(川崎市中原区、髙田克美社長、FCNT)は3月6日に都内で記者会見を開催し、2月15日にNTTドコモより発売した「らくらくスマートフォンme F―01L」の新CMを3月8日より全国で放映すると発表した。 新CMには女優の大竹しのぶさんと落語家の林家木久扇氏が出演。新CMは、大竹さんが花畑で同機の新機能「花ノート」を使って散歩と写真撮影を楽しむ「花畑」篇と、林家氏に大竹さんが同機の使い方を教えながら、同機の様々な機能を楽しむ「はじめての人」篇の2本を公開する。 記者会見には新CMに出演する両氏が登壇し、「らくらくスマートフォンme F―01L」の魅力や新CMの撮影秘話について語ったほか、同社代表取締役社長の髙田克美氏、NTTドコモマーケティング部マーケティング戦略担当部長の川口達哉氏が登壇して、同機の機能説明や、NTTドコモが進める高齢者向けのスマホ戦略「ドコモ60歳からのスマホプログラム」を紹介した。 髙田社長は主催者挨拶でシニア層のスマホ利用実態を紹介。現在、60歳以上のシニア層のスマホ所有率は30%の約1300万人。その一方で、スマホ非所有者は3000万人もいるといい、「ナビゲーションやキャッシュレス、交通インフラでスマホ向けサービスが普及したことにより、社会設計がスマホ無しでは不便な世の中になりつつあります」と指摘。同機のコンセプトは「やさしくつながる」で、シニアの方でも、ネットワークを介して、色々なビジネスモデルや国民の中でも生活パターン・仕組みがいろんな変化が起きている中で、便利な生活をシニアの方にも享受してもらえるような存在となるモデルを目指して開発を進めたという。 投入への思いについて髙田氏は「シニアの方の生活をより豊かに、より便利に楽しくするためにも、もっともっとも良い商品をシニアの方にお届けする必要があると思い、本機を開発いたしました」と語っている。 川口氏は「ドコモ60歳からのスマホプログラム」の現状や狙いについて説明を行った。同取り組みについて、2025年には後期高齢者増による介護・医療費といった社会保障費が高騰する「2025年問題」の発生が予測されており、川口氏は「こうした社会的背景を意識して、スマホを利用してもらうことで『この社会問題の解決に貢献できないのか』という意識を持ちながら取り組んでいます」と話したほか、日本老年学的評価研究機構の調査によると、健康に長生きする秘訣にはリアル・バーチャル問わないコミュニティや、趣味の集まりへの参加が重要だといい、川口氏は「スマホを通じてサービスを提供することで、こういった行動のきっかけを起こすことができないかと考えてきました」と話す。 これまでNTTドコモは、低額料金プランやDMの送付、FCNTの社員も講師として参加する「ドコモスマホ教室」など、シニア層向けに様々な施策を行いフィーチャーフォンユーザーのスマホへの移行を後押ししてきた。川口氏は「『フィーチャーフォンユーザー』『スマホ初心者』『スマホ活用ユーザー』の3ステップを考えています。DMやスマホ教室はステップ1からステップ2に上がるのを後押しするもので、ステップ2からステップ3へ上がるための施策として、プログラムを開始します」と語り、スマホ初心者がスマホを日々活用できるようになることで、スマホ利用に対する満足度を高めることに加えて、スマホ活用ユーザーが口コミでフィーチャーフォンユーザーにスマホの楽しさを教えて、ユーザー間でスマホに移行するサイクルを創出することで、7割残っている非スマホユーザーの需要を高める狙いだという。 同プログラムでは、毎日配信される健康に関した目標をクリアするとdポイントが当たる「dヘルスケア」や、旅行やグルメなどで5万件以上の優待サービスが利用できる「dエンジョイパス」、シニア世代のコミュニティサービス「らくらくコミュニティ」(3月下旬提供開始予定)の3サービスをリリース。川口氏は「FCNTとは20年弱シニアマーケットを開拓してきましたが、今後とも関係を維持し、シニアの方々に新たな価値を提供したい」と話している。