OKIエンジニアリングの大場宏之社長にインタビュー

サービスの広さとバリエーションの多さが強み

OKIエンジニアリング(OEG、東京都練馬区)は、OKI(沖電気工業株式会社)グループのキーメッセージである〝社会の大丈夫をつくっていく。〟のビジョンのもと、お客様製品の高品質を試験・評価・解析で実現している。信頼性評価・解析と成分分析・環境システム構築を基軸に社会の〝安全・安心〟と〝環境保全〟に貢献している。4月1日付けで代表取締役社長執行役員に就任した大場宏之氏に話を聞いた。

 ――OEGは、2023年に創業50周年を迎え、次の50年に向けて新たな一歩を踏み出した。今年度はOEGにとってどういう年になるか

 「今年度は、OEGにとって非常に重要な年度です。2つあってひとつは、今年度が23年度から3ヵ年の中期経営計画2025の最終年度で、当初目標を達成すること。もうひとつは、来年度以降にどういった成長を続けていくか中長期的な戦略、経営方針を立てること。この2つが今年度の私の大きなミッションで、非常に重要な年度と理解している。私は、親会社のOKIで20年近く官公営業に従事し、中央官庁向けのソリューション営業を担当していた。その後、マーケティング並びに新規事業の戦略企画に従事してきた。この経験を活かして今年度、中期経営計画2025の最終年度の目標達成に向けてまい進する。今年度の目標達成に向けては実行力が求められる。営業としてフロントに出てお客様と直接、接して目標達成に尽力してきたさまざまな経験をぜひ活かしたい。また、マーケティング及び事業戦略の経験に関しては、OEGの中長期の成長戦略を立てるという面で、これまでの経験を十分に活かしてOEGの成長に寄与していきたいと考えている」。

 ――注力市場や設備投資について聞きたい

 「OEGの注力事業は信頼性評価事業、EMC事業、故障・良品解析/分析事業であり、市場別売上高をみると、自動車が全体の23%、電子部品・半導体が19%、産業・工作機械が15%、航空・宇宙が7%とこういった領域が大きなウエートを占めている。この結果からも注力市場は自動車、産業/工作、電子部品/半導体、航空・宇宙、市場で、ここで継続的な成長を目指す。市場別売上比率に関しては、特定の領域に偏ることなく、まんべんなくさまざまな業界の方々に評価をいただいている。広く業界の変化に伴走させていただきながら対応している。また、OKIグループの売上高比率は11%にとどまり、OKIグループ以外のさまざまな外部のお客様に評価をいただいている。設備投資では引き続き注力領域を中心に重点的な投資を行う。売上高の10~15%を設備投資に充てる。新しい設備を継続的に導入することで新しい商品を定期的に企画・リリースするところがOEGのビジネスの根幹にある成長ドライバーだと考えている」

全文は 6月1日(日)付15面に掲載

この記事を書いた記者

アバター
田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。