アルティウスリンク、生成AIによる全文収集・分析サービス提供開始

 アルティウスリンク(本社:東京都渋谷区、若槻肇代表取締役社長)は2025年9月2日から、顧客接点に散在する「すべての声」を、全文収集・分析する新サービス「Altius ONE Data Platform VOX」の提供を開始した。
 Altius ONEは、カスタマージャーニーにおける顧客接点の高度化や、それに伴うバックオフィス業務を含めた業務効率化を図り、お客様企業のバリューチェーン全体の最適化を支援する、アルティウスリンクのサービスブランド。DX化により集積されるデータを活用した多角的な分析により、事業課題の解決や企業のビジネス価値の創出を目指している。
 「Altius ONE Data Platform VOX」は、企業の多様な顧客接点から得られるテキストデータをクローリングにより自動収集し、AIによって構造化・分析・可視化までをワンストップで実現するデータマーケティングプラットフォームサービス。VOXは、「Value Optimization transformation」の略で、ラテン語の「声」である「VOX」に「顧客の声を起点に価値創出を革新する」という意味を持たせたものとしている。
 同サービスは、コンタクトセンターの応対データ、ECサイトのレビュー、SNS投稿、アンケート回答など、あらゆる顧客の声を原文のまま網羅的に収集・分析し、感情や要望、不満などの文脈を深く読み取ることで、顧客のインサイトを抽出。従来のVOC分析では捉えきれなかった声の背景を可視化することで、マーケティング施策の立案やサービス改善に必要な判断材料をリアルタイムで提供し、企業の意思決定の質とスピードを飛躍的に高める。
 収集された膨大なテキストデータは、企業ごとに専用のデータベースとして構築され、AIが非構造化データを分析に適した構造化データに変換する。
 ダッシュボードでは、カテゴリ別の傾向や変化がリアルタイムで可視化され、柔軟に分析・検索できる。部門ごとの活用はもちろん、全社横断でのデータベースとしても活用できるため、現場の迅速な対応から経営判断まで幅広い意思決定を支援する。
 単語・品詞を分析する従来型のVOC分析とは異なり、電話・チャット・メールなどの対話データを含む原文ベースの全文分析により、文脈を正しく理解し、顧客の感情や意図を深く読み取ることができる。表面的な傾向では捉えられない課題やニーズを明らかにし、施策の精度向上に直結する本質的なインサイトを導き出す。
 具体的な特長は次の通り。
 ①高度な前処理モジュールで、分析精度を最大化:収集されたテキストデータは「ハルシネーション修正」や「ノイズ除去」など30種類以上の高度な前処理モジュールによって、分析に適した構造化データへと変換。これにより、データ分析精度と速度が大幅に向上する。
 ②専任コンサルタントによるオーダーメイドの分析設計:企業ごとの目的や課題に応じて、分析軸・カテゴリ・ラベルやUIを柔軟に設計可能。最適なカスタマイズをするために、課題のヒアリングから要件定義、解決策の提示まで、知識豊富な専任コンサルタントが伴走する。
 ③トータルソリューションとしての導入支援:ツールの提供にとどまらず、アルティウスリンクが培ってきた業務設計・運用ノウハウを活かし、効率的なデータ収集設計や外部データの活用支援、データ生成・管理環境の構築や改善提案まで、一貫して支援する。
 アルティウスリンクは今後も、生成AIの活用やDXの推進を通じて顧客の声を的確に捉え、ユーザー体験の向上と企業の意思決定を支援するソリューションを提供していくとしている。

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kobayashi
主に行政と情報、通信関連の記事を担当しています。B級ホラーマニア。甘い物と辛い物が好き。あと酸っぱい物と塩辛い物も好きです。たまに苦い物も好みます。