NEC、アジア初の軌道間輸送機実用化でプロジェクト
NECは、国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が公募した宇宙戦略基金の技術開発テーマ「空間自在移動の実現に向けた技術(A)軌道間輸送機の開発」への採択および補助金交付決定を受けて、軌道間輸送機(OTV)の開発プロジェクトを開始したと発表した。
本プロジェクトでは、アジア初となるOTVの実用化を目指す。
OTVは、ロケットから分離された衛星を静止軌道や月周回軌道など目的の軌道まで輸送するための宇宙機。一般的には、ロケットで初期軌道に
投入した後、衛星自身が大型エンジンと大量の燃料で目的の軌道まで移動する必要があるが、OTVがこの輸送を担うことで、大型エンジンなどを持たない小型衛星でも遠方の軌道への投入が可能となる。
さらに、複数の小型衛星をまとめて静止軌道や月周回軌道などへ輸送することも可能になるため、輸送効率の向上にも寄与する。
これらにより、静止軌道やシスルナ空間の活用といった将来の宇宙経済圏の開拓を促進することに加え、宇宙利用のハードルを下げることにより新規事業者の参入促進にもつながることから、あらゆる宇宙開発を加速させるドライバーとして期待されている。
NECは、静止軌道の「きずな」(WINDS)、月周回軌道の「かぐや」(SELENE)、深宇宙探査機の「はやぶさ2」など、宇宙機の開発・製造において
半世紀以上にわたる実績を有している。これら、環境の異なる様々な軌道向けの宇宙機の開発技術と運用ノウハウをもとに、OTVの開発プロジェクトに取り組む。今後は2027年度末までにOTVの市場性の調査や概念設計・実証を実施し、求められる機能などを明確にする。
その後、2028年度から実証機の開発に着手し、2032年度の打ち上げおよび宇宙空間での実証を経て、実用化を目指す。
写真は 軌道間輸送機のイメージ
この記事を書いた記者
- 元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。
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