第11回ロボット大賞総務大臣賞に「カチャカ」
総務省は、ロボット技術やロボット利活用の発展等に貢献した優れたロボット等を表彰する「第11回ロボット大賞」の総務大臣賞について、株式会社Preferred Roboticsの 「カチャカ」が選ばれたと発表した。令和6年9月18日(水)~20日(金)10時00分~17時00分に東京ビッグサイトで開催された「Japan Robot Week 2024」で公開した。
「ロボット大賞」は、総務省をはじめ、経済産業省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、国土交通省が連携して、我が国のロボット技術の発展や社会実装等を促進することを目的として、特に優れたロボット等を表彰する制度です。平成18年度に第1回を開催し、平成20年度以降、2年に1度開催。今回は11回目の開催となる。
今回は、令和6年2月19日(月)から同年4月12日(金)までの募集期間に寄せられた全85件の応募の中から、第11回ロボット大賞審査特別委員会(委員長:川村貞夫立命館大学立命館グローバル・イノベーション研究機構機構長代理特別招聘研究教授)等の審査により、各賞の表彰対象を決定した。
総務大臣賞を受賞した「カチャカ」は、自律移動機能を備えた搬送ロボットシステム。専用の棚とドッキングし、自在に物品を移動できるプラットフォームとして設計されている。小型ながら、高度なナビゲーション、自己位置推定、音声認識機能を実装し、スマートフォンやクラウド経由で操作可能といい、家庭内では、配膳、子どもの身支度、ゴミ捨てなどを自動化し、業務用ではクリニックや工場での効率化を実現した。2018年のCEATECで発表された「全自動お片付けロボットシステム」が原点であり、設計変更を重ね、低価格で高性能を実現した。家庭内外での革新性が評価され、様々な業種での活用が広がっているという。
受賞における評価のポイントとしては、「自社の強みを活かす戦略的アプローチをとった製品開発とマーケット開拓を巧みに行っており、創業してまだ2年弱でありながら実績もあがってきている。明確にロボットと呼べる製品事業で技術力もしっかりしているだけではなく、製品や事業戦略にフィットしたターゲット市場を発掘できており、こうした評価を裏付けるように一定の規模の資金調達にも成功。AI機能の組込みによる高度な自律移動や人とロボットの円滑なコミュニケーションの実現等、ソフトウェアおよびクラウドやスマートフォン等も活用したソフト・ハードのインテグレーションに関しても高い技術を有しており、高度ICT基盤技術との連携、ICT利活用という観点からも評価できる」としている。
この記事を書いた記者
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