ズーム アナログの操作性とデジタルの利便性を両立したミキサー「LiveTrak L12next」発売

ズーム(東京都千代田区、工藤俊介CEO)は、アナログミキサーの直感的な操作性とデジタルミキサーの多機能を融合させた12chライブミキサー&レコーダー「LiveTrak L12next」の販売を開始した。ライブ会場や音楽スタジオ、自宅でのストリーミング配信など、多様なシーンでの利用を見込んでいる。価格はZOOM STOREで8万4900円。別売のBluetoothアダプタを使用すればiPadからのリモート操作に対応し、活用の幅がさらに広がる。

 

直感的な操作と設定保存を両立

 

同機の最大の特徴は、アナログ機器のような操作感。各チャンネルに60mmのフェーダーと3つの物理ノブを装備し、GAINやEQ、エフェクトセンドといった主要パラメータを瞬時に調整できる。従来のデジタルミキサーで課題となっていた「操作の煩雑さ」を解消しつつ、デジタルならではの利点として、最大10種類のミキサー設定を「シーンメモリ」に保存し、ボタン一つで呼び出すことが可能。また、ノブの周囲には設定値と連動するLED表示を採用し、暗い会場でもステータスを一目で把握できる工夫が施されている。

 

物理的ノブをフェーダーの上に配置したことでアナログミキサーに近い操作感を実現

 

高品位な録音機能と「音割れ」防止技術

 

大きな音量になっても音割れが発生しない

 

音質面では、極めて低ノイズなマイクプリアンプを搭載し、クリアなサウンド入力を実現した。録音機能も充実しており、microSDカードへ最大14トラック(12チャンネル+ステレオミックス)の同時録音が可能だ。 特にマスタートラックの録音には、32bitフロート形式を選択できる。これにより、複数の音が重なって大きな音量になってもデータ上の音割れ(クリップ)が発生せず、マスタリングに匹敵する迫力ある音圧を容易に得ることができるという。

 

独立したモニター出力を備える

 

演奏者に寄り添うモニター環境と配信対応 実用性も高く、演奏者一人ひとりに異なるミックスを送れる5系統の独立モニター出力を備えている。これにより、ステージ上の「聴こえづらさ」を解消し、最適な演奏環境を提供する。 さらに、USBオーディオ・インターフェース機能を活用すれば、パソコンやiOSデバイスを介したライブ配信も可能だ。配信を行いながら本体でマルチトラック録音を同時に進めることもできるため、ライブ収録の現場でも威力を発揮する。