
池上通信機、25年3月期連結決算
池上通信機は2025年3月期(2024年4月~2025年3月)の連結決算を発表した。売上高は前年比4・0%減の207億3400万円、営業利益は同68・0%減の2億5400万円、当期純利益は同65・3%減の2億3500万円となった。
売上高については、当第4四半期(2025年1月1日~3月31日)の売上高は前年同期を大きく上回ったが、中間連結会計期間に売上計上された繰越受注残案件が前年同期と比較して少なかったことが影響し、売上高は減少した。
国内における放送システム事業については、中継車システムや前年同期に大型案件で大きく伸長した映像制作用機器の販売が低調に推移した。一方で、公営競技場向けの放送カメラや、官公庁向けをはじめとする伝送システムおよび無線通信装置の販売が好調に推移した結果、売上高は前年同期並みとなった。
産業システム事業については、メディカル事業で医療用カメラの販売が順調に推移し、売上高は前年同期並みとなった。セキュリティー事業では、プラント市場や鉄道市場向けの監視カメラシステムの販売が堅調に推移したほか、鉄道市場における大型案件や官公庁向けの監視システムの納入が寄与し、売上高は前年同期を上回った。検査装置事業では、後発医薬品の安定供給に向けた生産能力の増強を背景に製薬会社の設備投資が活発化し、医薬市場向けの錠剤検査装置本体や錠剤印刷装置の消耗品(インク等)の販売が伸長した。加えて、産業市場向けの触媒検査システムの納入や平面検査装置の販売増も寄与し、売上高は前年同期を大幅に上回った。
北米地域には、医療用カメラの販売が増加したものの、政権交代後の政策動向に対する不確実性から放送市場での設備投資が先送りされ、放送カメラの販売が減少した結果、売上高は前年同期を下回る6億500万円(前年同期売上高10億6900万円)となった。
欧州地域は、前年同期に好調であった放送局やプロダクション向けの放送カメラやモニターの販売が例年並みに推移したほか、医療用カメラやモニターの納入がOEM先や代理店での販売減の影響を受けて低調に推移したことから、売上高は前年同期を下回る14億4900万円(前年同期売上高19億2400万円)となった。
アジア地域は、放送カメラの販売が東アジア地域における大型案件の納入により増加した。一方で、中国市場における医療用カメラの販売は、中国国内における反腐敗運動の長期化および経済の停滞が通年で影響し、複数の受注済み案件の納入が延期されたことから、売上高は前年同期を下回る17億1200万円(前年同期売上高27億9500万円)となった。
2026年3月期の連結業績は、売上高は前年比3・7%増の215億円、営業利益は同57・1%増の4億円、当期純利益は同15・2%減の2億円を見込んでいる。
この記事を書いた記者
- 放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。
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