フォーラムエイト、3D・VRシミュレーションコンテスト表彰式を開催
フォーラムエイト(東京都港区、伊藤裕二代表取締役社長)は、11月13日(水)~11月15日(金)の3日間、品川インターシティホール(東京都港区)で、「第18回FORUM8デザインフェスティバル3Days+Eve」を開催した。13日午後4時10分からは、UC―win/Road、F8VPSの最先端活用事例が集う必見イベント「第23回3D・VRシミュレーションコンテスト・オン・クラウド表彰式」が開かれた。インフラ計画/モビリティ/防災/建設ICT/教育訓練など、XR、AI、センシング等を活用した高度なシステムや多様な事例が集結した。
国内外からフォーラムエイトの「UC―win/Road」による高度なVRデータ作品が集められる3D・VRシミュレーションコンテストは、2002年のUC―win/Road「ソフトウェア・プロダクト・オブ・ザ・イヤー」受賞を機にスタートして、FORUM8デザインフェスティバルのメインイベントとして毎年開催され、今年で23回目を迎えた。2011年からは「VR―Cloud」によるクラウド一般投票が選考プロセスに追加され、コンテストを盛り上げてきた。2022年より、新しいアワードとして「VRシステム オブザイヤー」を設けた。
国内外から高度なVR作品が応募される〝3D・VRシミュレーションコンテスト・オン・クラウド〟。土木・建築、交通・自動車に加えて、環境、防災、教育・技術継承、また、メタバースでの事例など、活用分野が広がっているなか、イベントでは、さまざまなVRシミュレーションやシステムが発表され、デジタルツインやデジタル田園都市構想において貴重なユースケースが紹介された。
審査委員長は日本大学理工学部土木工学科の関文夫氏。審査員はNPO地域づくり工房代表の傘木宏夫氏、名古屋大学未来社会創造機構客員教授の原口哲之理氏。司会・進行は建設ITジャーナリストの家入龍太氏。
フォーラムエイトの「UC―win/Road」は、土木・建築や交通・自動車分野に加えて、建設ICTや施工の自動化、環境、災害対策、教育訓練、医療など、年々進化して活用分野が広がっており、とりわけ最近ではXR、AI、センシング等を活用した高度な事例も目立っている。
同コンテストでは、「UC―win/Road」やWebVRプラットフォーム「F8VPS」(FORUM8 バーチャルプラットフォームシステム)によるソリューションを最大限に活用することで、データを通じた高度なコミュニケーションを実現し、スマートシティやDXを加速させる最先端のVRおよびシステムの優れた作品が例年、寄せられている。
審査のスケジュールは次の通り。
▽10月11日(金)=作品募集締切▽10月17日(木)=ノミネート作品審査会▽10月29日(火)~11月7日(木)=クラウド一般投票▽11月12日(火)=受賞作品本審査会▽11月13日(水)=各賞発表・表彰式。
一般投票及び審査員による厳正な審査の結果、グランプリ、2つの準グランプリ、アイデア賞、エッセンス賞、3つの審査員特別賞および、VRシステムオブザイヤーが決定した。
グランプリ(最優秀賞)は独立行政法人都市再生機構の「うめきた2期地区まちづくりDXプラットフォーム」が受賞した。同作品は、3D都市モデルを関係者間の合意形成、スマートシティ形成に係る検討ツール及び設計・工事の生産性向上等に活用するため、「うめきた2期地区」の完成形をVR空間上に再現。公園エリアのメタバース体験から土壌汚染情報可視化システムの構築など幅広いユースケースも実施し、まちづくりDXプラットフォームとして継続活用が可能なものとなっている。
見どころは、9月6日に先行まちびらきを迎えた「うめきた2期地区(グラングリーン大阪)」の完成形をVRで再現したところ。スクリプトを実行すると公園全体のウォークスルーやユースケースの概要を見ることができる。「うめきたの森」など現地ではまだ見ることができないエリアは必見だ。
準グランプリ(優秀賞)は次の2作品が受賞した。
三井共同建設コンサルタントの「『BIM/CIMを活用した国土強靱化に向けた提案』~降雨時における安全で円滑な交通流確保に向けた提案~」は、近年、集中豪雨による被害が報告されており、適切な気象情報の共有化は重要である。そこで、降雨等の環境条件の違いが車両運転者に対して与える影響に関して、道路設計時に構築されたBIM/CIMモデルを有効に活用した走行シミュレーションにより検証し、今後の降雨時における走行速度(運転可能速度)への影響について検討した作品。
見どころは、道路構造や気象条件等の違いを検証するためのコースが作成されている。スクリプトを実行すると、降雨状況の設定や走行のイメージ、検証実験の詳細内容や結果についてみることができる。
昭島渋滞シミュレーション製作委員会の「住民参加による交通・景観シミュレーション」は、東京都昭島市に計画されている東日本最大規模の物流センターとデータセンターの建設に不安を抱いた住民有志が、開発の影響を可視化するためにUC―win/Roadを利用した。住民参加で現状の交通量を調べ、開発事業者のアセス図書を基に発生交通量を試算し、3D―VRで現状と将来予測を可視化した。
(前文は11月29日号3面に掲載)
この記事を書いた記者
- 元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。
最新の投稿
- CATV2024.12.11スカパーJSAT、番組コンテンツ単位の視聴が可能
- CATV2024.12.11JDS、『男鹿さ、いがねが?ナマハゲ in新宿歌舞伎町』
- CATV2024.12.09スカパーJSAT、横浜衛星管制センターに イノベーションラボ
- CATV2024.12.09イッツコム、戸建て住宅向け屋外カメラと設置ステッカーを提供